関東大会優勝 歴史作ったN. 千葉主将総括
写真:決勝点につながるラストパスを送るMF千葉武。
MATCH REPORT後藤 勝
<関東大会決勝:KAWAGOE 1-2 FC N.>
関東社会人サッカー大会決勝戦は東京代表のFC N.が埼玉代表のCOEDO KAWAGOEを下し、2-1の勝利を収めて優勝に輝いた。前半を1点ビハインドで折り返したN.にとっては後半どのようにして複数得点を挙げていくかがポイントだったが、注文通りの修正でタイトル獲得を成し遂げた。ハーフタイムに「簡単な失点はしない」と誓いあったN.の選手たち。キャプテンの10番千葉によれば「この試合はイケる」という感覚があり、決めるべきところをしっかりと決めようと話して後半に臨んだという。
後半の布陣は3番DF斎藤のみを最後列に残し、前線に厚みを持たせる超攻撃的なもの。ヨコに幅をとってワイドに広がることで、良い立ち位置をとりやすくなっていた。「ハーフタイムで山本コーチから助言をいただき、サイドから起点を作って攻撃していこうと。3バックの脇に張ったところで起点を作り、そこからポケットを狙いクロスを入れていった」(千葉)
この姿勢が実って7番MF宮原が得意の左足で2点を決め、延長戦にもつれ込むことなく90分間で逆転勝ち。チームとして年間を通しての目標であった関東大会の優勝を達成し、一年間のストーリーを完結させた。「厳しい戦いの連続。勝ち続けることは本当に難しいことだった。キツい1年だったというのが本音だが、みんながそれぞれ頑張ってくれて優勝を掴み取れたのは、本当に嬉しかった」(千葉)
・【ハイライト】COEDO KAWAGOE 1-2 FC N.
N.でプレーしながら関東大学リーグ1部のトップチームに入っていくことを狙っていた千葉にとっては、個人としては思い描いた理想の形ではない。
しかしN.のキャプテンとしてチームを牽引し、同部の歴史上初めて関東大会で優勝を遂げたことはまさに偉業。都リーグ4部から始めて居場所を作ってきた先輩の想いを受け継ぎ、後輩に社会人の関東サッカーリーグという舞台を用意した功績は称賛されて然るべきだろう。
「本当に、自分にとって大きな経験だった」と、千葉。学生主体のチームづくりで東京、そして他県の強豪を圧倒する力を身に着け、歴史を刻んだ一年だった。
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