エリース、練習試合で格上に敗戦 監督「内容は良かった」
写真:エリースは練習試合で東京23と対戦。写真はヘディングするDF近藤。
東京1部のエリースは20日に都内で関東1部の東京23FCと45分ハーフの練習試合を行い、1-2で敗れた。
前半はFW小牟田、MF滝沢、DF近藤、保崎といった既存のメンバーに、新加入のGK大畑や大卒選手などが出場し1-0。8年ぶりにクラブに復帰した檜山監督がテーマに掲げる「コンパクト」をうまく体現し、ボールを奪う時は圧縮してプレスをかけ、奪ってからは素早くフィニッシュまで結びつけるなど格上を相手にメリハリのあるプレーが続いた。得点は29分に左SB保崎のクロスから、最後はMF滝沢が蹴り込んでネットを揺らした。
後半はガラッとメンバーを入れ替え、日置や神沼、倉下らが出場。序盤こそ互角の展開を見せたが、次第に前線でボールが収まらなくなったり、東京23の圧力が増したことで受け身の時間が続くようになり、残り20分ほどでサイドから崩されて2失点。終盤にFW日置、福田が連続で決定機を迎えたが、決められずにそのまま1-2で終了となった。
檜山監督は「敗れはしたが、全体的には良かった。特に1本目はコンパクトにやるということを意識した中で、攻撃の連続性、守備に関しては連動しやすい状況がうまく作れていた」と、内容に関しては前向きだった。
8年ぶり復帰の檜山監督 主な一問一答
「選手の考えを整理して提示してあげるのが僕の仕事」
──久しぶりにエリースを見ての印象は。
「当時(関東1部)よりカテゴリーは下がっているが、可能性はあると思う。この活動日数の中でも伸びる可能性は十分にあると思っている」
──8年ぶりにエリースに戻り、今はどういったチームにしていきたい、こういったサッカーをしたいなどの考えはあるか。
「僕自身が『こういったサッカーをやりたい』と強く言ってしまうと、毎回参加メンバーが変わる社会人、時間も限られている中では難しくなる。そうではなくて、今までやってきたこと、彼ら自身がやろうとしているアイデアをまずは改めて認識してもらいたい。例えば、選手は僕に攻撃のゲームモデルを求めがちになるが、こちらがそのモデルを提示するのではなくて、彼ら自身が積み上げてきたこと、彼らのアイデア、経験、考えをまずは整理して提示してあげることが僕の仕事になる。それらを彼ら自身の共通理解として認識してもらうようにすることが大事」
──そういった中で監督が練習や試合で伝えていることは。
「コンパクトにやろうということだけ。押し上げる、戻るをコンパクトな状態からスタートできれば、彼らのアイデアでやれる部分が多い。特に攻撃の際などはコンパクトにして前にスペースが残っている状態にしておくこと。そこは大事かなと思っている。週末のトレーニングでやっているのはそれくらいで、あまり細かいことは言っていない」
──開幕まで残り1ヶ月ほど。この期間でやろうとしていることは。
「今やっていることを徹底すること。そして繰り返しになるが、彼らがやろうとしていることを整理して、再認識してもらい、選手たち自らがそれを『ピッチで再現しよう』とひとつの方向に向かっていくこと。そういったアプローチでやっていきたいと考えている」
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