東京サッカー [TOKYO FOOTBALL]

写真:東京選抜を率いた福田監督。

国民体育大会ニュース

東京選抜、福田監督「仕組み作りが必要」チーム活動総括

写真:東京選抜を率いた福田監督。

 東京国体選抜(成年)は8月21日に国民体育大会関東ブロック大会(予選)に臨み、1回戦で茨城に0-1で敗れ、翌日の代表決定戦に進めず敗退となった。2大会連続でチームを率いた福田監督(東京ユナイテッド)にゲーム内容、今回のチーム作り、今後の国体チーム活動における課題などを聞いた。

試合はセットプレー一発に沈む

──残念ながら予選は初戦敗退となってしまったが、ゲームを振り返ると。

「相手の茨城は流経大ドラゴンズ(関東1部)のメンバーがほとんどで、強度もあっていいチームだった。ただ、自分たちの方が押し込んでいる時間は明らかに長かったし、セットプレー一発でやられてしまった感じ。非常にもったいない試合だった。東京は、うちの所属メンバー(東京ユナイテッド/関東1部)がほとんどだったが、まさに今うちが抱えている問題、シュートまで持っていけない、セットプレーで点を取れるタマがないという感じだった。でも、1試合を通しては本当によくファイトしていたし、内容は悪くなかったと思う」

リーグ日程の影響もあり各チームの協力得られず

──今回、メンバー編成にあたり、予選や本大会の日程が関東リーグの公式戦と重なっていたこともあり、各チームから選手の派遣の部分であまり協力を得られなかった。

「そもそも、これだけ関東リーグでプロ化・セミプロ化が進んでしまうと、正直、今は国体にメンバーを送り出すインセンティブがなくなってきている。且つ、このコロナ禍で、リーグ戦も強行日程になっていて、その中でクラブが選手を送り出すメリットは正直少なかったと思う。そこは僕も理解できるし、『今年は選手は出せません』と言ってきたクラブを責めるつもりもない。ただ、一方で僕らが当たり前のようにサッカー、試合ができているのは連盟の方々のお力添えがあってこそだし、そこへの恩返し、言うならば連盟と一体となって戦える場というのは国体くらいしかないと思っていた。だからこそ、自分の場合は国体監督になる前から選手を毎年送り出していたし、今回もケガをされるのは確かに怖いけど送り出した。

 ここ数年国体の活動を見ていると、やはりどこかのクラブが核となってリスクをかえりみずにやっていくしかないと感じた。以前、エリースの熊谷くんが監督をやっていた時に、エリースの選手たちを中心にリスクをかえりみずにやっているのを見せてくれた。今回は僕らがそういう立場にならざるを得なかったし、そういった意味でも今回は東京ユナイテッド(以下、東京U)のメンバーを軸においた。

 本当は東京都リーグからも選手を選びたかったが、今は都リーグも大学チームが増えて上位を占めているし、その大学生の参加はほとんど見込めなかった。実際に都リーグの各クラブから選手を推薦で派遣してもらって練習に参加してもらったが、調子のよくない東京Uと紅白戦をやり続けても勝てなくて、結果的にはほぼ東京Uに、東京23FC(関東1部)の選手らを数名加える形で臨まざるを得なかった。決して東京Uだけで臨みたかったわけではないし、国体のステータスを上げるためにも、選抜の楽しさを選手に体感してもらうためにも本来は関東リーグから数名、都リーグから数名という形が望ましかった」

写真:東京国体選抜(成年)
初戦に臨んだ東京選抜。先発11人のうち10人を東京Uで固めた。

都リーグの選手は強度が足りなかった

──実際に監督から見て、都リーグと関東リーグの選手の差はどういったところに感じたか。

「一番は守備におけるインテンシティ(強度)が足りない。それと走力に差がある。都リーグの選手を東京Uのチームに入れて紅白戦をやってみると、どうしてもそこがほころぶ。プレスバックのスピード、守備のインテンシティ、ポジションをセットするタイミングが違うから、関東リーグでやっている選手からすると『なんでそこにいないの?』とフラストレーションがたまることも多かった。もちろんボールを持った時のクオリティはいいけど、守備からゲームに入る時、予選が行われる真夏の連戦を考えたときには少し厳しいと感じた。

 それとここ数年はJ3が創設された影響もあって、大学のトップレベルの選手たちがそこに吸収されてしまい、以前のように都リーグ、社会人リーグでプレーする選手が減ってきていると思う。加えてこの2年ほどはコロナの影響もあって、社会人選手たちがクオリティを維持できるようなサッカー環境がなくなってしまっている。そこに僕は危機感を感じている。だから、出来れば1年を通して国体の練習活動ができないか、練習環境のないチームの選手たちが集えるような場を連盟主導で出来ませんかと、お願いしている。それが各チームのレベルアップにもつながるだろうし、仲間を広げ、多様性を生み、国体の強化にもつながると思う」

今後は選抜チームを作るための仕組み作りが必要

──改めて国体監督としてはひとまず2年間というひとくくりを終えたが、やってみて感じたことは。

「純粋に面白かった。僕自身はこの社会人サッカー、アマチュアサッカーというものを大事にしたいし、そのステータスを上げるためにも今後は監督という立場でなかったとしても支えていきたい。ただ、欲を言えばもう少しやらせて頂きたい。やはり仕組みを作るにあたっては、監督という立場の方が意見をより通しやすいと思うし、選手たちの国体への意識が希薄になってきている現状を考えると、もう少し仕組みを作っていかなくてはいけないと感じた。それに今年はコロナや日程の問題もあって、僕自身も集大成というほどやりきった感じはしていない。できればもう少し仕組みを作り、人が集まり、単独チームではなくてきちんと選ぶ形で、東京選抜という東京を背負って予選に臨めるようなチーム作りができればと思う」

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