3年ぶり復帰のZION逆転負け「1部痛感」
写真:ZIONは終盤に2失点し逆転負け。
【東京1部-B】FC N. 2-1 ZION FC
後半當間が先制も終盤2失点
エースのFW尹英勝(ユン・ヨンスン)不在で開幕を迎えたZIONだったが、昨季3位のN.を相手に思い描いた通りにゲームを運んだ。後半の残り10分ほどまでは・・・。
前半は重たすぎるのではと思うほど、自陣に人数を揃えながらも押し切られずに無失点で踏ん張り、攻撃はカウンター、セットプレーからFW松尾があわよくば先制点というシーンを2回作った。後半も一切ブレることなく粘守とカウンターに徹し続け、74分にはついにN.の穴を突き、後半開始から入ったFW白井の山なりのクロスに當間がダイビングヘッドで押し込み、歓喜の先制点。あとは逃げ切れば大金星。
だが、ここから1部の戦いを痛感させられることに。2部の80分ゲームであれば最悪引き分けで終われたはずが、まずは79分に同点ゴールを献上。主将のCB紺野は「決して気が緩んだわけではないが、一瞬のスキを与えてしまった」と悔やんだ。エリア内で僅かな時空間を与えると、GK井上の前には3、4人のブロックがいながら、N.の岩倉にここしかないという絶妙のコースに蹴り込まれた。2部では許された寄せの幅も1部では命取りになり、さらにここしかないというところに決めてくるクオリティを見せつけられた。
さらに勢いづくと止められないのが1部の大学生。同点ゴールからわずか3分後にCKから大塚にヘディングを叩き込まれて、大金星はあっという間に敗戦に切り替わった。小林オバロラ監督も「今日はできれば1ポイントは取りたかった。最後の集中力。普段の練習量の違いを見せられてしまった」と肩を落とした。
それでも、あれもこれも体感した90分。紺野は「今日の敗戦を糧にまたみんなで来週からやっていきたい」。監督も「ヨンスンがいない中でもチャンスを作って点も取れたし、課題は明確。またこれから強いチームを作っていきたい」と前向きに語った。試合後の青空ミーティングでもチームに悲観的な雰囲気はなく、3年ぶりに立った1部のステージはまだまだこれからといった感じだった。
東京都社会人サッカーリーグ1部