東京海上、終盤力負け リード生かせず初戦で涙
写真:初戦敗退に終わり肩を落とす東京海上。
【関東大会1回戦】東京海上 3-5 ローヴァーズ
一時は3-1もパワープレー対応できず
相手の1トップ、FW千葉にボールを集めて仕掛けてくる攻撃にDF陣が神経を注ぐうちに、そのスペースの背後を突かれて開始10分にいきなり失点。それ以降も東京王者としての力を思うように発揮できず、突破口を見つけられぬまま時間だけが過ぎていく。
だが40分、いつもなら右サイドを縦に仕掛けていくMF倉持が、ハーフライン付近から内側に切り込みそこからドリブルで中央突破を開始。相手を中央に吸い寄せたところで通したスルーパスをFW林が決めて同点に追いついた。
ようやく流れが変わり始めると、44分にはFW田中がゴールに背を向けた状態から振り向きざまのミドルシュートをゴール右すみにねじ込み逆転。さらに後半早々には積田が仕掛けて得たPKを林が決めて3-1とし、一気に突き放した。
あとはここから登場する左ハーフの小谷が、スピードで仕掛けて4点目を仕留めに行けば、筋書き通りにコトは運ぶはずだった。が、事態は思わぬ方向に暗転。FW林は「あまり都リーグにはないタイプの戦いに少し戸惑った。前半のうちにもっと慣れておくべきだった」と悔やむ。
ローヴァーズは、敵陣に入るとロングスローをゴール前に放り投げ、セットプレーの際は盛んにクロスを入れて力押し。上背のない東京海上は急所を突かれたように自陣ゴール前でバタつき始めた。67分、エリア手前で与えたFKからヘディングを叩かれるとGK石田がまさかのキャッチミス。これがゴールに転がり落ちてスコアは3-2となり、一気に雲行きが怪しくなった。
81分にはロングスローの2次攻撃からゴール前で決められてついに3-3の同点とされ、その後はせめてPK戦に持ち込めればという願いもむなしく、90分を過ぎた追加タイム4分、CKからヘディングを叩き込まれて3-4と逆転ゴールまで献上。最後の最後は必死に追いつこうとする背後を突かれて5点目まで失い、試合終了の笛。
東京1位で臨み、8年ぶりの関東リーグ復帰へ意気込んだ戦いがまさかの5失点、初戦敗退という形で終わりを告げた。
村上監督コメント「後悔が残る試合になってしまった」
「悔しい。試合後に一番言いたくない言葉だが、後悔が残る試合になってしまった。(具体的に後悔とは?)2つあって、ひとつは相手の同じような攻撃に対応できずに失点を重ねてしまったこと。もう一つは3-1とリードしたあとに、絶対に失点してはいけない時間、耐えなければいけない時間帯にミスもあって失点してしまったこと。この2つが非常に痛かった。自分たちは企業チームなので、来年どれだけ新たなメンバーが加わるかもわからないし、そこにあまり期待はできない。やはり今日の試合を経験したメンバーたちがまた来年このチームを伸ばしていくことが大切になると思う」
関東社会人サッカー大会 1回戦
- 東京海上 3-5 ローヴァーズ
【得点者】
10分 阿部 龍月(ローヴァ―ズ)
40分 林 勇太(東京海上)
44分 田中 健太(東京海上)
53分 林 勇太(東京海上)
67分 橋本 七斗(ローヴァ―ズ)
81分 橋本 七斗(ローヴァ―ズ)
90+4分 千葉 銀次郎(ローヴァ―ズ)
90+6分 梶山 はるま(ローヴァ―ズ)
大会日程・結果/トーナメント表