東京U、真っ向勝負で敗戦
写真:突破を阻まれる東京Uの伊藤。
MATCH REPORT後藤 勝
<関東1部:東京ユナイテッド 0-3 東京23FC>
夏の中断期間を終えて関東サッカーリーグ1部再開初戦の第13節、東京ユナイテッドは西が丘のホームゲームで東京23FCに敗れ、悔しいスタートを切った。
前半開始から12分間で2失点。後半10分にも追加点を許し、要所で決められた格好になった。前半も後半も失点して以降、東京Uは猛反撃を見せていたが、それが実らず無得点。気持ちのこもったプレーだっただけに、残念な結果になった。
1点が遠かった要因について、キャプテンの10番MF伊藤はこう振り返った。
「シンプルに相手のゴール前での技術的なミスというのが多くて、ちょっとしたパスミスだったり、ちょっとしたトラップのズレで、それが相手との差であり、無得点の要因として一番大きいものだったと思う」
ゴールを狙う気持ちが強すぎたか、精度が下がっていた東京Uに対し、最後にシュートで終わることを徹底してそのうち3本を決めた東京23。ピッチ上の選手たちは、この差を痛感していた。東京Uの選手たちは、東京23がハーフの立ち上がりや最後の時間帯で点を獲りに来ることを頭に入れ、絶対にやらせないと意識して臨んだという。しかしそれにも関わらず、前半と後半の序盤に失点を喫しただけに、若干気落ちしてしまったのも無理はない。
先に点を獲られ、試合運びそのものも難しくなった。「向こうも2得点したということで、多分、最後はゼロで抑えようと、全然出てこなかったのかな」と伊藤が言うように、東京23が3点のリードを活かして無理に攻めない時間帯を設けたことで、東京Uとしては相手を攻略しにくくなったところもあるのかもしれない。中断期間に取り組んだ成果を出せず、いい試合に出来なかった。
「試合展開的には五分五分の試合にしたくて。後半仕掛けていきたかったが、強かった。中断期間は失点が多かったセットプレーの確認と、あとはどこを取っていったら得点を獲れるかというところをみんなで揃えたが、今日は全然それは出せなかった。もっとピッチを広く使いたかったが……。人数の関わり方も、ひとりで打開するとか、ふたりでワンツーぐらいまでしか出せなかった。もっと3人目を使っていきたかった」
ただ、チャレンジする姿勢は見事だった。首位争いをしている相手に対し、自分たちが持っているものを真正面からぶつけていき、気後れするところはなかった。
「順位的に2位で自分たちより上とわかっていたところ、あえて自分たちのやってきたサッカーで真っ向勝負したいという気持ちがあった。そこの力の差が見れたところもあったので、今後どこまで自分たちで出して、あとは相手のストロングを消してっていうところも調整出来るか、バランスを見てうまく時間帯を含めて出来るかが、多分今後の課題になる」
再開初戦でカテゴリートップの強さを経験し、現在地をはっきりさせた東京U。ここをシーズン後半戦のスタートラインとして、さらに強くなるための方法を探っていく。
(後藤勝)
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