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写真:後半に先制ゴールを決める東京23の小林。

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東京23、自力優勝消滅も1Gの小林は「次につながる」

写真:後半に先制ゴールを決める東京23の小林。

MATCH REPORT後藤 勝

<関東1部:東京23FC 1-1 南葛SC>

有料試合にも関わらず、大観衆と言っていいだろう2,327人をスピアーズえどりくフィールドに集めた注目の一戦は1-1の引き分けに終わった。メインスタンドから人が溢れ、試合開始10分前にはバックスタンドを開放。ホーム、東京23FCへの応援の声が多かったが、反対側のテラスに陣取った南葛SCサポーターも熱量高く応援、さながらダービーマッチのように盛り上がった。

どちらが相手を凌駕するか、純粋に自分たちの力をぶつけ合う我慢比べの一戦。南葛が巧さで相手陣に迫れば、東京23も試合開始から積極的に戦い前半8本のシュートを浴びせた。

「今日は相手が南葛さんだったので守備に回る時間が多く、守備からカウンターを撃てたり、ぼくとか村上宗太郎のところで時間をつくれれば攻撃が出来ると思っていた。ボールを大事にゴール前まで行くというところが出来たかなと思う」

3トップの一角に入るMF小林がこう語るほどの手応えがあったが、なかなか南葛ゴールをこじ開けることが出来ず、0-0で折り返した。スコアが動いたのは後半3分。キックオフから一気呵成に攻めた東京23が相手守備陣のハンドでPKを獲得、これを小林がGKに方向を予測されながらも左に決めた。「もう、外してもいいっていう気持ちで、実際強い気持ちじゃないとPKって入らないと思うので、もう思いっきり蹴りました」と、小林。重圧がかかる場面で先制点をものにした。

奪って攻める東京23と、握って攻める南葛。スタイルの異なる両者の激突は、しかし見た目としては、ボールを奪いに行き、奪ったら効率よくゴールをめざすという点では攻撃のリズムは似通ったものとなり、意地の張り合いのような戦いになった。負けじと後半12分には南葛のFW大前がスーパーな直接フリーキックをゴール左に突き刺し、同点。その後も最後まで互角の攻防がつづいたが勝者は生まれず、勝点1ずつを分け合う結果になった。

【写真】後半にゴールを狙うFW福本。

「お互いが前に前にと、そういう撃ち合いのような試合になった。そこで勝ち切れるチームが多分強いということなのだろうけれども、今日はまだお互いに勝ち切れる力がなかった。ぼくらはたくさんチャンスをつくっていたにも関わらずこの結果なので、甘かったなと感じるところはある」

ハードワークの代償か、この日は63分間でFW服部と交代。「最後まで出たい気持ちはあるけれど、勝てるように次の選手を送り出すというところに関しては、年齢的にもそこは立ち振る舞いが大事かなと思う」と、残りの時間を託し、仲間の力による勝ち越しを信じた。結果、自力での優勝は消滅したが、緊張感漂うビッグマッチで1ポイントを得たことを前向きに捉え、選手たちは折れてはいない。

「あと2試合、もうぼくらは勝つしかない。やりきれたら、そのあとに勝ち負けはついてくると思うので、今日は勝てなかったところを、来週勝てるようにまたやっていけばいい。負けなかったところは次につながると思う」

こう語る小林の表情に曇りはなかった。あとふたつ、東京23はこれまで同様最後の笛がなるまで全力を傾けていく。

(後藤勝)

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