東京サッカー [TOKYO FOOTBALL]

写真:ドリブルで攻め込むSHIBUYAの植松。

関東社会人サッカー大会ニュース

決勝進出のSHIBUYA、増嶋監督が成長した選手たちに全幅の信頼

写真:ドリブルで攻め込むSHIBUYAの植松。

MATCH REPORT後藤 勝

<関東大会準決勝:SHIBUYA CITY 1-0 FIFTY CLUB>

「得点は時間の問題かなと思いながらも、最後はセットプレーが勝敗を左右したから、やっぱり練習しておいてよかったなというのは感じた」

SHIBUYAの増嶋監督は決勝点の場面をこう振り返った。しっかりとボールを保持しながら前進していくスタイルでの、安定した試合運び。守備も堅く、前半は相手のFIFTY CLUBに1本もシュートを許さなかった。あとはどうゴールを決めるかというだけ。ただ、その機会がなかなか巡ってこなかった後半27分、ゴール前中央での直接フリーキック──複雑な手順を仕込み、練習では一度も決まらなかったもの──が決まった。

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関東社会人サッカー大会を勝ち抜くために準備してきたものを余すことなく活かせるのも、選手の意識の高さ故だろう。残り時間が少なくなると、選手たちは状況に適した行動をとっていた。DF鈴木は相手のカウンターによって危険な場面を迎えそうだと察知するとプロフェッショナルファウルを意図してあえてバックチャージで止め、後半34分には右斜め45度からいいシュートを撃っていた途中出場のFW渡邉も、試合終了間際にはコーナーでのボールキープを選択した。そうしてボールを保持した直後にタイムアップ終了の笛が鳴ったのだから、まさに選手たちが適切な判断をして実効的なプレーを徹底したことが勝利を呼んだというほかはない。

「今年は自分たちで試合をコントロールする、考えてやるというところをだいぶ求めてきた。選手がちゃんと自分たちで決めてくれて、ぼくは彼らに託している部分が多かったので、頼もしかった。大枠は伝えた上で、実際、局面の判断はこっちの顔を見ないでも出来るくらいに今年1年間でなっている。そこは本当に成長を感じる。試合運びはみんなが率先してやってくれているところ。もちろん自分が言うところもあるけれど、もう言わなくても全然出来る。ほぼベンチから指示を出すところがなかったので、よかった」

しっかりとボールを保持出来るSHIBUYAに対し、FIFTY CLUBは大型の選手を置いて浮き球を入れ、ボックス内でアクシデンタルな決定機をつくり出そうとしていたが、そこは過去に何度か苦汁を舐めてきたシチュエーション。不覚を取らぬよう、セットプレーの守備、ロングボールの守備の練習をこれでもかというほど繰り返してきたことが土壇場で実った。

難しい相手との接戦を制し、いよいよ残るは東京勢同士による頂上決戦。「最後、EDOを倒して優勝するというところがリーグ戦の最終節で負けたあとの目標だった。やっとここまで来たので、あとは優勝して今シーズンを終えればいい」と、増嶋監督は清々しかった。

「昨年ここを通過出来なかったこともあり、今日は今日でもちろん嬉しい。ただ、あとはEDOを倒さないとね。モヤモヤしているので、なんとしても倒して最後を終わりたいなと思う」

SHIBUYAとEDO、互いの熱い想いを孕んだ決勝戦が、日曜11時の小机で待っている。

【後藤勝】

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