僅かな差で敗れたEDO、自動昇格の可能性を信じ吉報を待つ
写真:決勝で敗れ準優勝に終わったEDO。
MATCH REPORT後藤 勝
<関東大会決勝:EDO 1-2 SHIBUYA>
東京都社会人サッカーリーグ1部は無敗で優勝。関東社会人サッカー大会も準決勝までの3試合を12得点1失点と圧倒的な強さで勝ち上がってきたEDOだが、決勝では今大会はじめて複数失点を喫し、SHIBUYAに敗れた。この結果、EDOは準優勝。自動昇格出来るのか、それとも入れ替え戦に回るのか、関東サッカーリーグ2部昇格を確定しない状態で大会を終えることになった。
昨年、関東大会準々決勝(2回戦)でSHIBUYAに敗れ、準決勝進出を逃して関東昇格を果たせなかった反省から、ボール保持能力を高め、セットプレーのデザインも多くのパターンを習熟させ、得点力を磨き、さらなるチーム強化を図ってきた。その成果はここまで十二分にあらわれていたが、似た傾向の相手であるSHIBUYAとの対戦で結果が出なかった。
「お互いボールをしっかり握り合いながら、その局面局面の勝負を制する回数が多いほうが勝つのだろうと思っていた。その点で相手のほうが上回っていたのだと思う。おそらく力的には五分五分なのかと、たぶんお互いにそう思っていると思うが、だからこそ一つひとつのプレー、ひとつの対応、1本のコントロール、シュートが勝負を決める。そういう戦いをSHIBUYAさんとはずっとやってきている。それもお互いわかっていると思う。そういうゲームを相手が少し上回った。それ以上でもそれ以下でもないのかな、と」
和田監督は実力が接近した者同士の決勝をこう振り返った。SHIBUYAの先制点は、それまでビッグセーブを見せてきた白岡ティモシィに触られながらも、MF河西が決めたもの。まさにこの決勝は、多少強引にでも撃ったその1本のシュートによって僅かな差を生じさせたSHIBUYAが勝利を引き寄せたという試合だったのだろう。
「90分を2日連続で戦うということは基本的には不可能。替えの利くところ、替えても大丈夫というところは極力替えて、出来るだけフレッシュで強度高くゲームが出来るようなメンバーにした。その4枚は昨日出ていた4枚と質は変わらない」(和田監督)
この大会なりにベストの布陣を組んで臨んだ決勝。ハーフタイムまでは0-0、途中出場のDF北島が1点を返し、同点で延長にもつれ込む可能性も感じられる内容だったが、勝利の女神は相手に微笑んだ。それでも、EDOが昨年よりも強く、地域リーグにふさわしい実力をつけてきていることに変わりはない。
「他力にはなるが、一年間サッカーに対して真摯に、ひたむきに向き合ってくれた選手たちに神様からのいいプレゼントが来るのを待つだけ」と、和田監督。EDOは少しリフレッシュの期間を置いたあとトレーニングを再開し、上位カテゴリーの結果によって自動昇格が決まるという未来を信じて待機する。
【後藤勝】
大会日程・結果/トーナメント表