「気持ち的に戦いやすかった」セルべ・石割監督 南葛に勝利
写真:南葛を破り準決勝進出を果たしたセルベッサ。
東京1部のセルベッサは26日の東京カップ2次戦1回戦で関東1部の南葛を2-1で破り、5年ぶりのベスト4入りを果たした。序盤に数的優位を得ると、15分にMF石川が先制点を奪い、85分にFW中島が追加点。ロスタイムに1点を返されたが逃げ切った。試合後の石割監督との主な一問一答は以下の通り。
── 早い時間から試合を優位に運べた。
「相手の退場が早い時間帯だったので、あれが11人のままだったらどうなっていたか。とはいえ10人でもいいようにゲームを作られてしまった。一方でうちのFW中島のところでは優勢になりそうな匂いがあったので、あの時間帯に前にボールを入れることは必然だったし、案の定、相手は処理をミスった。中島のPKは決まらなかったけど、あそこで相手が退場になるプレーを選んだのは焦りがあったのか、うちに対してこんなはずはないという気持ちが出てしまったのか、とにかくチームの中核の選手がその選択をしたことで流れはうちに来たかなと感じた」
── 中島選手についてはケガ明けで、起用も悩んでいたが。
「ここで無理をさせてリーグ戦に出られなくなることが一番避けたいことだったが、さすがに今日は人数的に厳しかった。カッコつけてベンチに7人並べたが、実際は出た選手しかプレーできる状態になかったし、今日は本当に厳しかった」
── 今日はどういった点で勝因を感じたか。
「強い相手に対しても最後にやられない守備のところ。そこは都リーグを通じても経験を積めているが、みんなの心のよりどころとして、最後の最後でうちのDF金澤、菅井、GK前川が最後に守ってくれるんだというところがあった。そこが勝因。だから終盤に2点目が取れたのかなと思う。ただ、相手のアタッキングサードに入れるボールの質、そこからのプレーの質はものすごく高くて、普段だったら中に入れさせないように外に、外に守備をしていれば大丈夫というところがあるが、今日は嫌なところに立たれて、嫌な空間にパスを入れられて、それをちゃんと止めてゴールに向かってプレーをされた。守備陣はずっと油断できない緊張した時間が続いて、しんどかったと思う」
── 以前から南葛に対して相性がいいように思うが。
「相手のマインドセットが違えば全然違う結果になっていたと思う。やはりサッカーは立場があって、僕らは誰もプロなんかいなくて好きでやっていて、みんなフェアに、みんなのために戦える。でも相手はプロもいれば、プロとアマチュアの中間選手もいて、ビッグネームもいて、新卒の選手もいる。チームとしてまとまるのが難しかったと思うし、セルベッサってどこのチームですかって感じだと思う。でもそのマインドセットは、やはり戦う上ではすごく大きいことだし、自分たちの方が実際には戦いやすかったと思う。こうなるだろうなという想像ができた。だから相性というよりかはそのマインドセットで毎回勝っているんだと思う。そういった意味では、次の東京23の方が難しい試合になると思っている」
── 改めて次の試合に向けては。
「今日この会場で他の3試合も見たが、僕としては東京23が一番ゴールに向かう迫力があるように感じた。都リーグでは出会えない攻撃的なチームだと思ったし、戦うのが非常に楽しみ」
◇日程・トーナメント表
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