東京U、終了間際の一撃でJFL武蔵野に勝利
写真:東京U(黄色)は武蔵野(青色)に勝利。
MATCH REPORT後藤 勝
<東京武蔵野ユナイテッド 1-2 東京ユナイテッド>
第一試合の終盤から降り出した雨が試合前には止み、キックオフを迎えた第二試合。しかし後半開始後に強い雨が降り出し、それに呼応するかのように東京ユナイテッドFC(関東1部)と東京武蔵野ユナイテッドFC(JFL)がそれぞれ54分、57分に得点。そして雨が止んでいた90分、東京Uがセットプレーのチャンスをものにして決勝点を決める、劇的な展開によって2-1で決着した。
勝敗を分けたのは試合終了間際、後半45分の直接フリーキック。背後に抜け出た途中出場のMF新関が鮮やかなダイビングヘッドでゴールネットを揺らし、決勝点をもたらした。黄大俊監督によれば、練習では決まっていなかった形が本番で決まったという。「点を獲りに行こう」とサインを出した指揮官の熱量に応えるべく、選手たちが攻撃の圧力を高めていった結果だった。
東京Uには武蔵野に所属していた選手も多い。昨シーズンは武蔵野で試合に出られなかったDF鈴木はじめ、なんとしても勝ちたいという想いを抱いていた選手たちに、黄監督が「これが武蔵野と対戦出来る唯一の大会。発散するのはここだぞ」と伝え、高いモチベーションへと昇華させた。
「今期のチームのスローガンでもある『常にチャレンジャーであろう』という姿勢でカテゴリーが上の相手に、果敢に立ち向かっていこうと選手たちを送り出した。決して引けを取らずどんなときもポジティブにやってくれたことがいちばんの勝因」と黄監督。
「若いチームなので、勝つことが自信になる」とリーグ戦開幕2連勝とこの日の勝利で得たチームの自信に、さらなる成長を予感していた。
(後藤勝)