EDOは八王子に5発快勝
写真:ゴールを決めて喜ぶEDOの中尾。
【東京1部】八王子 1-5 EDO
序盤2点 中盤耐え 終盤3点 「内容満足」
開幕から5連勝中とはいえ「内容は全く良くなかった。運良く5連勝できているだけ。結果にこだわりつつも内容にもっとこだわるように」とEDOの和田監督は試合前の選手たちに発破をかけたという。主将のCB黒柳が3試合ぶりにケガ明けから先発に戻ったのも大きかったのか、引き締まったチームは16分までに2点を挙げた。
入りの緩い八王子に「自分たちのサッカーで圧倒できた」と監督。ピッチ状況の影響もあっただろうが、余計な手間ひまはかけず、奪って、走って、素早く縦を突き、鋭いクロスがスリッピーなゴール前を盛んに通過していく。相手に休息を与えず、強度、圧力、迫力で八王子陣地を包み込み、8分には浅賀の左からの低空クロスを瀬戸が合わせて先制。16分には右から竹村の蹴ったCKがゴール前の密集でピンポン玉のように飛び交い、最後は浅賀が蹴り入れて早くも2点目を奪った。
しかし30分、自陣での1本のパスミスから八王子の石川にミドルシュートを決められて1点差に詰め寄られると、途端にトーンダウン。「自分たちが悪くなったというよりも八王子さんの力があった」と監督。ただ、この空白のような受け身の時間が意外に長く、ようやくケリをつけたのは終盤。
82分に竹村のシュートをゴール前で途中出場の中尾がとっさにコースを変えて3点目を奪うと、あきらめムードが漂い始めた八王子に86分、同じく途中出場の出口が鋭く右足を振り抜いて4点目。終了間際にはカウンターから中尾がドリブルで持ち込みそのまま力強く決めて5点目を奪い、試合を終わらせた。
和田監督は「立ち上がりに点を取り、苦しい時間を無失点で耐え、後半の次の1点をうちが取れたことが勝因。途中出場の選手たちがゴールを決めてくれたことも今後の彼らの自信になるし、チームの競争にもなる。今日は内容も満足」とうなずいた。
90分を通せば5-1というスコアほど内容に差はなかったようにも映るが、ゲームに入る集中力、選手層の厚さ、個で勝負を決めるクオリティー、最後にもう一度湧き出るパワー、終わってみればやはりチーム力に差があったと納得できるゲームだった。
東京都社会人サッカーリーグ1部