東京サッカー [TOKYO FOOTBALL]

写真:今季は苦戦が続くCERVEZA。

東京都リーグニュース

苦しい台所事情のCERVEZA 苦戦続く

写真:今季は苦戦が続くCERVEZA。

Column後藤 勝

 試合巧者のCERVEZA FC東京がFLUTTO–FLUTTOを相手に勝ちきれなかった要因は一にもニにも、負傷者続出による員数不足。今シーズンのCERVEZAは序盤からそこに悩まされている。MF中田航平(東京ベイ)が移籍してもMF石川大貴(クリアソン)など代わりとなるプレースタイルの選手はいて、そこは穴にはなっていない。問題はシンプルに数が揃わないことで、それが苦戦に次ぐ苦戦を呼んでいる。

 このFLUTTO戦でも「実質的に起用出来る交代メンバーはふたりだけだった」と石割監督が言うように、ベンチが打つ手は限られていた。前半の序盤に先制したあと、次第にペースを握られ、同点に追いつかれての折り返し。後半にシステムを変えて戦術的な部分で五分以上に持ち直したものの、そこから勝ち越し点を奪うための選手交代用のカードがあと2枚、3枚足りず、もどかしい状態が続いた。

 SHIBUYA CITY FCから移籍加入のGK前川天良は前川黛也(ヴィッセル神戸)の弟。191cmの上背を活かしたセービングと遠くへの正確なフィードが印象的なプレーヤーであり明るい材料だが、この前川にしてもGK岸浪が負傷離脱したからこその台頭という面もある。実際このFLUTTO戦では控えのGKが入っておらず、薄氷を踏むようなメンバー編成。相手のFLUTTOが試合中に負傷したGK三浦に替えて同レベルのGK椎名を送り込んだのとは対照的な状況だった。

「目標は東京都1部で堂々と戦うこと。ちゃんと勝つところを勝って、負けるところを負けずに引き分けて、勝点を重ねて“いい残留をする”というのがぼくらの目標ではある」(石割監督)

 東京都社会人サッカーリーグ1部は多くの社会人プレーヤーにとって憧れの舞台。このコンペティティブなカテゴリーで戦うべく、キックやコントロールの精度、強度の高さは、上位カテゴリーにも通じる厳密さでクオリティを保っている。

「そこはすごく大切にしているところ。このリーグを戦うのに絶対に必要なことだから、技術の高い人がみんなに刺激を与えてそこのベースをちゃんと保っていこうと、すごくこだわってやっている」(石割監督)

 プレーの質は高いだけに、日頃のケアを怠らずけがの発生を防ぐことが課題。社会人の身で体調管理が難しい面もあるが、なんとかベンチの人数を揃えられる状態にまで回復させたいところだ。

FLUTTO、エース不在もセルべとドロー

(後藤勝)

東京都社会人サッカーリーグ1部

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