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写真:終盤に決勝点を決めて駆け出す齊藤。

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上田、齊藤の元磐田コンビで華麗なる決勝点

終盤に決勝点を決めて駆け出す齊藤。©Criacao

MATCH REPORT後藤 勝

<JFL:クリアソン新宿 1-0 沖縄SV>

 夏祭りのような高揚感に充ちた西が丘で、集まった1,992人の観衆をさらに興奮させるような美技が試合の終盤に飛び出した。FW岡本との交代で左のシャドーに入っていたMF池谷がテンポよくはたき、同じく途中出場のMF上田がタメをつくりながら前進。そして放たれた芸術的なスルーパスにタイミングよく抜け出したFW齊藤が、先発フル出場で疲れる身体をものともせず、2歩3歩持ち込むと投げ出すように右足に合わせ、正確にゴール隅へと流し込んだ。

 自ら営業して来てもらったファンを喜ばせる決勝点を挙げ、齊藤はこのシーンを次のように振り返った。

「上田さんからのボールがすごく絶妙で、ファーストタッチもうまくいった。そこがゴールになった要因かなと思う。上田さんとはファジアーノ岡山やジュビロ磐田でもいっしょにやっていて合わせられる感覚はあるが、これまでは試合で出せていなかった。今日はそれが出せてよかったと思う」

 最後にパスを選択し、撃てばよかったと後悔するシーンが最近の試合でもあった。そういう想いを払拭するべく「今日は自分で行こう」と、決意して臨んだ一戦。前半は自ら不甲斐ない出来と振り返る有様だったが「最後でやっと出せた」。強い気持ちがついに実った。

選手層の厚みを増したクリアソンが3位浮上

 アシストの上田にも期するところがあった。先発だった自身がサブに回ったあとにクリアソンは連勝。チームに貢献したい気持ちはあっても「ベンチでOKなわけはもちろんない」。悔しさを晴らすべく、残り10分となった81分に瀬川との交代でイン。そしてわずか2分後に結果を出した。

「左サイドで高橋から鈴木へとテンポよく回り、池谷がワンタッチでシンプルに出してくれたから自分のところに時間が出来、フリーになったということはあると思う。チームで巧くつながりをつくれたからこそ、あのシーンが出来た」

 そして上田が「いつも自分のパスを信じて走ってくれる」という齊藤がこのチャンスを活かした。責任を自覚するふたりのベテランによる、絵に描いたような決勝点だった。
(後藤勝)

【コラム】西が丘の夜に見せた“Jへの可能性”

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