東京サッカー [TOKYO FOOTBALL]

写真:後半、ゴールを決めて喜ぶEDOの松田と手前はアシストした鳥海。

東京都リーグニュース

EDO、多彩な攻撃で白星発進 セットプレー強化実る

写真:後半ゴールを決めて喜ぶEDOの松田。手前はアシストした鳥海。

MATCH REPORT後藤 勝

<東京1部:EDO 6-0 BANDELIE>

 悲願の関東サッカーリーグ2部昇格に向けてEDO ALL UNITEDが白星発進。大量6得点を挙げた。

 前半が終わりに近づくまでは、今シーズン東京都社会人サッカーリーグ1部に昇格してきたBANDELIEの好守を攻略出来なかった。突破口となったのはセットプレー。堅く守られながらもコーナーキックでチャンスを作り続け、前半7本あったうちの1本が40分に決まった。これで相手のオウンゴールを誘発して先制すると、直後の41分には右サイドからの攻撃でFW吉田が決めて連続得点。この2分間が試合の流れを変えた。

「開幕戦でかなり守られるだろうなとは思っていた。そのなかでどう自分たちが先に点を獲るかが一番のキーになってくる。もどかしい展開ではあったが、セットプレーから1点を獲れたことがその後のゲームの運び方としてはよかったと思う」(和田監督)

 セットプレーのかたちを何種類もデザインし、トレーニングに時間を費やしてきた。実際、ゴールになっていない場面でもショートコーナーから始めて変化をつけるパターンがあり、後半4得点のうちコーナーキックによる2得点にも、折り返しの仕方に工夫が見られた。当然、シーズン中にスカウティングをされることは予想済み。その分析が追いつかなくなるほど多くのやり方を考案していくつもりだ。

 ただ、それは得点を増やす方策のひとつ。根本的には、ボール保持率を高めることを攻撃力強化の根本に据えている。前半16分には自陣でのパスを相手に奪われ、BANDELIEのMF岸にシュートを決められそうになる場面があったが、そういうミスが生じるのも、つなぐ意識が高まったからこそだ。和田監督は「絶対にミスはある。それでも取り組んでいくことで質を上げていく」と、シーズン中の成長を視野に入れ、昨シーズンの奪って攻めるやり方に上積みし、多様な攻撃を実現していくつもりだ。

 後半33分の5点目は右サイドバックのDF鳥海が相手陣で競り勝ってボールを奪い、そのクロスを左サイドバックのDF松田が決めたもの。両サイドバックによるこのゴールが、今シーズンの多様性を象徴している。和田監督は次のように言っていた。

「サイドバックに求めることは、今年はすごく多い。いろいろな選手がいろいろなところから点を獲れるというところを、今年はたくさんお見せ出来ればいいと思う」

 高い緊張感で臨み、相手にしっかりと守られても焦れずに点を獲るためのアクションを続けた姿勢に、強くなったメンタリティがにじんでいた。昨年、関東昇格を果たせなかった悔しさを知る選手、Jリーグからやってきた選手の想いを束ねる和田監督は「圧倒して全勝でリーグを抜け、関東のプレーオフも全勝して関東に上がる大きな目標がある」と、熱く語った。最終節ではライバルのSHIBUYA CITY FCとの直接対決が待っている。「SHIBUYAさんとは全勝同士で当たりましょうと話していた」と、和田監督。その言葉が真実になりそうな予感が漂う、強さを誇示する開幕戦だった。

BANDELIE、最終的には大差の負けも前半は善戦

東京都社会人サッカーリーグ1部

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