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写真:終盤に逆転ゴールを狙うFW加藤

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南葛ドロー、後半様変わりも仕留めきれず 監督「もっと良くなる」

写真:終盤に逆転ゴールを狙うFW加藤。

関東1部南葛SC 1-1 VONDS市原

後半自らの空間でゲーム掌握 デイビッソン奮闘

 3連勝で迎えた昨季王者VONDSとの大一番。南葛は最終ラインの前に屈強なブラジル人・デイビッソンを据え、前半はVONDSの強みである高さ、セカンドボールの争奪で互角以上に渡り合った。マイボールにしたあとのカウンターも鋭く、ダイレクトを織り交ぜたショートパスの崩しも巧みで、そのプレーに自然と会場から拍手が沸き起こり、相手のVONDSにもいつもの対戦相手とはひと味違う印象を刻んでいった。

 だが、VONDSもさすがで、南葛とは対象的に手数をかけずにロングパスや左右のクロスから効率的に決定機を作ってくる。流儀こそ違えど、互いに持ち味を出しつつ、見ごたえのある前半。そんな中、もったいなかったのはPKによる失点。41分、南葛は自陣でショートカウンターを食らうと、相手のエリア内の突破をCB柳が手と足を出して妨害し、引っ張り倒した。

 それでも後半は挽回。ハーフタイムに風間監督はボランチで奮闘していたデイビッソンをCBに下げ、その位置にはボールも回収できてゲームも作れる今野を投入。最後尾から前へ前へと熱く弾き返すデイビッソン、そのリズムに合わせて攻撃陣もどんどん仕掛けて果敢にシュートに持ち込む。相手のクリアは職人の今野が中盤で拾ってさばいてまた攻撃開始。気がつけば後半は南葛が最終ラインを高く保って押し込み続け、逆にVONDSは南葛の作ったショートパス中心のコンパクトな空間から抜け出せなくなった。

「後半、デイビッソンをCBに下げたことが狙いじゃなくて、変えるのは自分たちの距離と時間。そうすると、どうなるかってことだよね。相手は短い距離だと、ボールを取っても前に行けないでしょ」(風間監督)

【ハイライト】南葛SC 1-1 VONDS市原

 要は前半やられた相手の得意なロングボール攻撃を封じつつ、自らが一方的に攻め込む戦略。それを見事に遂行した。66分にはFW奥原が倒されて得たFKをピッチに投入されたばかりの金田が直接ねじ込んで同点。その後はあと1点が奪えず勝ち点1に終わったことが悔やまれるが、監督からするとさほど結果を気にした様子はなかった。

「勝ち点1で終わったことよりも彼らがどれだけ成長するか、どう勝つか。うまくなれば勝つに決まってるわけで、今日の試合だけじゃなくてこの先もずっとあるから。見てる皆さんが面白かったか、面白くなかったか。それだけ」

 あと1点が奪えなかったことについても同様。「自分たちのスピードに正確性が伴っていないだけ。動きは早いでしょ。でもボールが1個分ずれてしまうとすべてが狂う。そういう正確性はまだまだ足りないし、そこは選手もわかってる。でもみんなそこを要求して努力してるし、今日の試合がゴールじゃないので。もっともっとうまくなる」

 昨季王者との熱戦で勝ち点1に終わった悔しさ、連勝ストップ・・・この指揮官の思い描く発言を聞くとそんなことは些末なことに思えてくる。

途中出場の金田いきなりFK同点弾

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