東京サッカー [TOKYO FOOTBALL]

写真:接戦を落とし悔しい表情をみせる東京海上のイレブン。

東京都リーグニュース

東京海上 林の先制ゴール守れず 後半失速で悔い残る敗戦

写真:接戦を落とし悔しい表情をみせる東京海上のイレブン。

MATCH REPORT後藤 勝

<東京1部:東京海上 1-2 EDO>

 ホームに首位のEDO ALL UNITEDを迎えた東京海上FC。ここまで1勝3分1敗と振るわないだけに、全勝のEDOを叩いて勝点差を縮めたい試合だったが、最後の20分間で勝点3はおろか1をも逃し、試合後は悔し涙にくれる選手たちが続出した。主力のFW林も「ここで勝って流れを変えようとチームでやっていたので、そういう意味だとかなりショックな敗戦ではある」と、その重さを認識していた。

 途中までは狙い通りに試合を進めていた。体力切れは考えず、思い切り前からプレッシャーをかけていくことでEDOの攻撃を封じ込める。前半15分、EDOがサイドから中央へとビルドアップのヨコパスを送ったところを林が奪ってそのままシュート。幸先よく先制した。今季のEDOがつなぐことにこだわっているという情報は得ていたようで「後ろからつないでくるということは聞いていた。そこでミスを誘おうというよりは、自分たちからしっかり奪いに行ってリズムをつくろうとゲームに入っていたので、それがいい形で、たまたまではあるがそういう機会が来た」と、狙いが嵌まっての得点だった。

 これで1-0としたあとも、飲水タイムまであと7分強というブレイクまでの残り時間を考慮してハイプレスを継続させようと意識を徹底。ベンチからの指示とピッチ内の選手同士の声掛けによって、その時点でやるべきことを5分単位で確認、迷いを払拭しながら試合を進めた。

 ミッションがはっきりすると、正しい行動をとることが出来る。この継続によって時間帯に応じて最適な行動をとり続けた東京海上が、試合の主導権を握っていた。コンパクトな布陣がバラけてきそうだと感じれば距離を近づけようという声が飛び、前向きにプレーしてノーファウルでいこうという意識付けもなされた。後半開始から10分頃まで、EDOのセットプレーが続いた時には、ここが我慢のしどころだという声が何度も飛んだ。

「かなりマメにコミュニケーションをとって。その時間の流れの中で全体としてどう行くかというのは細かくやっていたので、そういう意味だと後半途中までは悪くなかったと思うが、一方でやられていないだけで、やりたい攻撃が出来てはいなかったという一面もあった。そこがいま、チームに足りないところなのかなと思う」(林)

 前半、その林がスルーパスに抜け出しながらシュートを撃ちきれなかったプレー、MF積田と倉持の連続シュート、フリーキックからの蛭田のヘディングシュートなど、惜しい場面は何回かあった。後半にはFW藤沢がPKを弾かれ、逆転されたあと2-2の同点に追いつけるかもしれなかったチャンスを逃す。攻撃面で不足があることは確かだ。

 狭い局面の質ではEDOのほうが上回っていたが、90分間を通してどう試合を進めて勝つかというゲームの攻略法では東京海上のほうが上回っていた。しかしその計算通りに最後までリードを保つことは出来なかった。一因には、前半終了間際のアクシデントでキャプテン高岡が後半開始から不在となったことが挙げられる。

「彼は間違いなく一番の要。失ったマイナスは大きかったが、とはいえ、彼がいないなかでも勝てるメンバーは揃っているはずなので、そこは言い訳にしてはいけない部分だと思う」(林)

 引き分けにも、勝ちにも出来る試合ではあった。しかしベンチからも「連続失点はやめよう」と声が飛んでいたにも関わらず2分の間に連続失点。そしてPKも含めて反撃に出ていたにも関わらず、同点に追いつけなかった。悔いが残る一戦になってしまった。

 だが、シーズンはまだまだ続く。関東大会進出圏の3位以内に入る可能性を上げていこうと思うなら、林が「失点をせずに得点を奪って勝ちきるということをめざしていたなかで、1点、2点とやられてしまったのは、たまたまではない。ちゃんと原因を分析しないといけない」というように、後半をしのげない原因を探していく必要がある。ここからの逆襲に期待したい。

交代選手活躍 EDO、逆転で全勝継続

東京都社会人サッカーリーグ1部

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