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写真:ゲーム終盤にクリアソンはFW斎藤が1点を返した。

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クリアソン“新宿の日”に大敗も小池と斎藤のコンビで意地の一撃

写真:ゲーム終盤にクリアソンはFW斎藤が1点を返した。

MATCH REPORT後藤 勝

<JFL:クリアソン新宿 1-4 ティアモ枚方>

 クラブ史上初の平日ナイトゲームとして開催されたJFL第11節だったが、クリアソン新宿は『新宿の日』を飾れず、1-4で敗れた。現時点での実力差が反映された結果。異口同音に「残念」という言葉がクリアソン関係者の口から漏れてくるのも仕方のないスコアだが、最後に挙げた1得点が場内を沸かせ、救いとなったのも確かなことだ。

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 4失点後の3枚替えで流れが変わった。クリアソンの北嶋秀朗監督は、この試合に向けて変更していた立ち位置を戻し、途中出場の3人が関わった変化を次のように説明した。

「黄誠秀のボール保持が巧いこともあったと思う。うしろでボールが少し落ち着きだした。狙いたいスペースをみんなが理解し始めて動き出し、斎藤和樹のところや小池純輝のところでボールが収まったり、突破が生まれたり。小池純輝がワイドに張る形で、相手の左サイドハーフの背中で、フリーで受けられる、そういった入口が決まったことが大きかった。あとは、失点が増えたことでボールをつなぐことに覚悟をもった」

 交代から間もない後半16分と18分、MF小池が右から突破し、あるいは深くえぐる場面が連続して出現した。この右サイドの優位性は終盤まで崩れず、後半41分には小池のドリブルクロスからFW斎藤がヘディングシュートを決め、1点を返す結果に。結局、アディショナルタイムを含めて最後の40分間はクリアソンのものとなった。

 この試合展開に、ティアモ枚方の二川孝広監督は満足していなかった。「中を、間のところを衝かれないように外に追い出しながら戦っていくことを意識した」(二川監督)通り、中では勝負をさせずに外からの攻撃に限定しようとしたまでは狙い通りだったが、耐えきれずに1失点。「ゼロで抑えたかった」と、二川監督は残念そうな表情を見せた。

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 クリアソン視点では、小池と斎藤、ウイングとストライカーのコンビが相手を凌駕した内容。小池は後半11分以降のプレーについてこう語った。

「背後への動き出しとかは自分のストロング。そこを逃さず使ってくれたので、自分としてもリズムが出来たというか、チャンスをつくる軸はあったという感じ」

 試合開始時点と途中とで状況が異なるにしろ、前半からこの後半のような戦いが出来ていれば、もっと違った展開になったかもしれない。

「ちょっとしたことだと思う。終わった後に斎藤選手も言っていたが、ちょっと勇気を持って前につけるとか、前に仕掛けるとか。それが少しずつ後ろ向きのプレーになってしまうと、全体が下がってしまう。そういうところがよくなっていけば、いい時間が増えるのかな、と」(小池)

 ゴールの場面も、ゴールから2分後の場面も、身を投げ出すように飛び込んでいった斎藤の姿勢に、ひたむきさがにじんでいた。

「いまいち前で収まっていなかったりとか、前にパワーを出してない感じがすると、ベンチで見ていて思った。そういう部分を自分が出た時に出来たらなと思っていた」(斎藤)

 センターフォワードとしてボールを失わずに収め、周りを押し上げようと奮闘。小池とともに後半の流れを変えた。「自分は(身を投げ出すような)ガシャガシャしてるプレーは嫌いじゃない。後半から出してくれよみたいな気持ちもありつつ、いろいろなパワーを出せたかなと思う」と、斎藤。

 戦術的に噛み合わせが悪かったり、実力差があったとしても、こうした姿勢で戦えば相手を凌駕する時間帯をつくれると実感したはず。意地の1点を生むに至った後半の手応えを忘れず、この40分間を次節以降につなげていきたい。
(後藤勝)

【ハイライト】クリアソン新宿 1-4 ティアモ枚方

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