武蔵野、青森に0-1敗戦 JFL開幕
写真:前半に先制点を許し肩を落とす武蔵野の選手たち。
2025年シーズンの日本フットボールリーグ(JFL)は8日、第1節1日目の横河武蔵野-ラインメール青森を武蔵野陸上競技場で行い開幕。昨季15位の武蔵野はクラブOBの金守貴紀新監督を迎えて初戦に臨んだが、前半42分に青森の有田光希に決勝点を奪われ、0-1で敗れた。公式入場者数は550人だった。JFLはあす第1節残り7試合を行う。
守備奮闘も攻撃の形つくれず 金守監督の初陣飾れず
前半を見る限りでは新監督、新加入選手といった名前以外に特にピッチに真新しさは見当たらなかった。後方からのビルドアップや中盤のつなぎはなく、DF陣は相手陣地にひたすらシンプルに蹴り返す。もう少しボールを大事にしてはという場面でも。ただ、それは新監督が志向する「まずは相手の陣地でサッカーをやること」が最優先にあったから。
とはいえこの日、出来ていたのはシンプルに蹴り返すところまで。それを前線が収めたり、敵陣でショートパスの連鎖が起きて攻め込む機会はなかった。当然、受け身の姿勢でゲームは進み、23分までに鈴木、小林、鳥居の3人が早くもイエローカードを受ける始末。42分には守備の人数は揃っていながら、外から入った弧を描くクロスを青森の有田に頭で叩き込まれた。
追いかける後半、相手に追加点を与えなかったことはCB専門だった新監督が1月から取り組んできた守備の成果だろう。ただ、「まだ未着手」という攻撃は流れの中からほぼチャンスを作れず。途中、平野、清水がピッチに入って推進力は増して押し込んだが、会場が本格的に湧いたのは74分にCKのこぼれ球を小野寺が強烈なミドルでゴールを脅かしたシーンくらい。わくわくするようなゴールへの期待感は最後まで膨らまなかった。
「守備のパフォーマンスに関しては1本やられてしまったが全体的に良かった。そこからどう攻撃に持っていくか、そこが課題であり、積み上げていかなくてはいけないところ」(監督)。
まだ30試合のうちの1試合を戦っただけ。昨季辛うじて残留を果たしたチームが新監督によって劇的に変わることなど難しく、1失点したものの最少失点にとどめ、監督自身も守備には手応えを感じている。そういった意味では今後の課題も明確であり、敗れたものの及第点の開幕戦だったのかもしれない。武蔵野は次節、3月16日にアウェーでアトレチコ鈴鹿(三重)と対戦する。
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