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写真:東京カップを制し今季リーグ戦に臨む南葛SC。

COLUMN

南葛、夢実現へ描く成長プラン 岩本GMに聞く(上)

|後藤勝

写真:東京カップを制し今季リーグ戦に臨む南葛SC。

 Jリーグ、JFLへの登竜門として、いまや強豪ひしめく全国9地域リーグ。中でも関東リーグは3年連続でJFLへの昇格チームを送り出しており、最も過酷なリーグとも言われている。そんな中、話題性のある南葛SCにあらためてスポットライトが当たっている。風間八宏監督招聘だけではない。JFL、Jリーグ加盟を見据えた成長、発展のプランとは。関東リーグ1部開幕を前に岩本義弘GMに話を聞いた。

葛飾区にスタジアムを建設

 1983年創設の常磐(ときわ)クラブを母体とし、2013年の秋から組織を現在に近い形に変更、新しい名称で2014年度から活動を開始した南葛SC。Jリーグ加盟を目標として強化に乗り出し、関東サッカーリーグ1部での戦いは今年で3シーズン目となる。2023年からホームゲームを有料試合とするなど運営面でもステップアップを志しているが、その昨年は葛飾区内にある私学事業団グラウンドをJリーグ規格に適合するホームスタジアム化する計画があることが明らかになった。

 この計画について、南葛の岩本義弘GMが詳細を述べた。

「2019年の3月に株式会社ツバサが葛飾区から随意契約を受け、葛飾のサッカースタジアムに関する調査資料を出した。そこで取り上げた4カ所のうちの1カ所が私学事業団グラウンドで、資料を出した時点では所有者が権利を譲る様子はなかった。ところがコロナ禍となり、クラスター防止の観点から使用制限が厳しくなったこともあって使用者がほとんどいなくなった。コロナ禍が落ち着いてからもそこに人が戻らず、施設が老朽化してきたというタイミングで、ちょうど葛飾区からの提案があったと聞いている」

写真:葛飾区へ譲渡された私学事業団総合運動場(東新小岩1-18-1)

葛飾区へ譲渡された私学事業団総合運動場(東新小岩1-18-1)

 立ち行かなくなったグラウンドの処置に困っていたところ、Jリーグをめざす葛飾区の熱意もあり、スタジアム化の計画が前進。南葛のホームスタジアム候補へと浮上したという経緯であるようだ。

「10年以上前、高橋陽一先生とともに葛飾区の方々とスタジアムに関する会合をおこなった。行政に『これをなんとか実現させたい』と思う方々が青木(克德)区長をはじめいたことで実現したという面もある。そうじゃないと、さすがに動かせる案件ではない」

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