エリース、大雨のAGFで南葛に勝利 シーズンダブル
写真:後半にゴールを決めるエリースのFW深堀。
9月6日の関東サッカーリーグ1部第15節でエリース豊島FCが南葛SCの優勝を絶つ勝利を収めた。スコアは前回対戦の第6節と同じ2-1。2点を取ってからの1失点、会場も前回がアミノバイタルフィールドだったところ今回は同じ飛田給のAGFフィールドと、共通点が多い形で2試合ともエリースが勝ち、南葛相手のシーズンダブルを達成した。
関東1部南葛 1-2 エリース
今回もFW深堀が活躍 後半決勝点
得点者も前回対戦と同じだった。前半17分にMF道渕が先制点を決めたあと、後半17分の決勝点は前回2ゴールのFW深堀によるもの。このゴールシーンを深堀は次のように振り返った。
「こちらが背後に蹴るタイミングでも相手はディフェンスラインを下げることはあまりしないというスカウティングで、一発で背後を取れるということはみんなわかっていた。背後を取ったあとに、間にしっかり入っていくというところも練習からやっていたし、ゴールに関しては用意してきた形がしっかり出たと思う」
南葛の構造を把握した上でのよく考えられた行動はじつに効率的で、スピードに乗ったゴールシーンを現実のものとしていた。
「ボールを奪った瞬間に相手が人数をかけてくるのもわかっている。だからこそ逆サイドのハーフスペースのところとか、一番前のぼくのところとか、奪った瞬間に空いているからまず見ようと練習からやれていた。だからこそカウンターから仕留められたと思う。わりと用意したものが出たゴールだった」
比率で言えばエリースが構え、南葛がボールを握る構図の時間帯が多かったが「完全に引いてカウンター狙い一本というわけではなかった」と深堀が言うように、ビルドアップから保持する時間もあれば前に出ていく時間もあり、エリースが落ち着いてゲームをコントロールしている印象の90分間だった。後半31分、南葛の得点とエリースの選手交代が重なり、さあ試合再開という時にセンターサークルにいたエリースの選手ふたりのうち既にイエローカードをもらっていた10番MF森が遅延行為で警告を受け退場という珍しいシーン。そのあと、数的不利となったエリースは4-4-1で南葛に相対したが、この時もベタ引きではなくミドルブロック気味で前からプレッシャーをかけに行っていた。
「相手のほうが人数が多くなったけれど特徴的なチームだし、人数が変わったからといって相手はやることをそんなに変えてこない。自分たちの美学だったり、やりたいことを徹底してくるのもわかっていた。あれだけ中を固めたら、マンチェスターシティのように世界の強いチームでも崩すのは難しいと思う。その一方で、出し手がフリーで持たないようにひとりプレッシャーをかけるとか、そういうことは徹底的にやっていた。南葛は狭いところで、特に股の下を抜いてくるシュートだったり、そういう細かいところが巧い。そこに対してゴール方向から、下から寄せるということは練習から出来ていたし、中央から来るのはわかっていたので、冷静に対応出来たのではないかと思う」
自身が交代したあとの時間帯を含め、キャプテンとして戦術眼で語る深堀の言葉からも、エリースが思考と判断を大切にしていることがわかる。内容も結果も伴ったこの1勝は、今後につながっていきそうだ。
「未消化の1試合があり残り4試合、今日の1勝によってトップ3に食い込んでいくチャンスがあると個人的には思っている。優勝は無理でもひとつでも上の順位で終えたいというのは全員の共通の認識としてあり、リーグのあとの全社もぼくらは残っている。全社、地決に行けるクオリティがある南葛さんに対して用意してきたものを出して結果を残せた、勝てたということは、今年だけではなくエリースというクラブの今後にもしっかりつながってくると思う。内容も大事だけれど、結果も同じぐらい大事だし、求めたい」
関東1部のカテゴリーにいながら成長し、未来につながるベースを構築出来ればベスト。東京勢が群雄割拠となっているこのリーグで、エリースはその進路を徐々に明確化していると思わされる一戦だった。
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