東京U、連覇へ向け好発進 SHIBUYAに勝利
写真:後半にCKを直接決めて喜ぶ笹沼(左)と主将の平松。
(写真:小林渓太)
4月5日におこなわれる1試合を残し4日、関東サッカーリーグ1部が一斉に開幕。赤羽スポーツの森公園競技場(人工芝)でおこなわれた第1節はディフェンディングチャンピオンの東京ユナイテッドFCと関東2部からの昇格組のSHIBUYA CITY FCの対戦となった。
関東1部東京ユナイテッド 2-0 SHIBUYA CITY
新加入の笹沼、挨拶がわりの“直接CK”
連覇へ勝者のメンタリティ発揮
試合開始を見計らったかのように、18時ちょうどのキックオフを迎える頃から雨と風が嵐のように強まり、これが試合終了まで続いた。試合後はそれまでが嘘のように穏やかな弱い雨が降る天候に変わったが、試合中に関しては最悪と言っていい状態。かなりの長い時間に渡り、風下側から長いボールを蹴ると、上がった頂点から垂直に落下するほど風速が強く、風上側から蹴った場合は低い軌道を含めてボールの飛距離が異様なほど伸び、スタンドからどよめきが漏れるような状況だった。
風上側は遠目から強く蹴ることでミドルシュート、ロングシュートが決まりそうな状態。一方、風下側も、風で自然のブレーキがかかることを考えれば、どれだけ思い切りボールを蹴ってもラインを超えて相手ゴールキックになる心配が少なく、やはり強く蹴っていい状態。この環境が、SHIBUYAほどボールを握っての前進にこだわらない東京Uの戦い方にマッチした。
東京Uが風下で過ごした前半は0-0。ただ、無失点で耐えたという感じではなく、ボールを押し戻される風下側の不利はあっても、互いに攻撃を繰り出し、双方期待感を抱かせる内容だった。そしてこのスコアで風上に立った東京Uが後半、牙を剥いた。後半5分、MF笹沼の右コーナーキックが直接決まって先制。風は右エンドから左エンドに向かって吹いていたが、上下の方向では、どちらかと言えば右上から左下。この風の影響もあったのか、ボールは吸い込まれるように枠内へと飛んでいった。その後、後半47分には途中出場のFW新明がPKを決めてダメ押し。さらに新明はコーナーでボールを保持して時間を費やし、徹底した勝負へのこだわりで勝ち点3をもぎ獲った。
エリースから移籍加入の笹沼にとっては挨拶がわりの一撃。「昨年エリースでやっていて8位で終わり、ユナイテッドが優勝。その差を考えた時に強度のところですごく明確に差があり、そこを鍛えないと上にはいけないと思ってこのチームを選んだ」という、その選択が実る結果だった。強度の差を埋めようと「必死で、全力で、この開幕を迎えるまで3か月間取り組んできた」と、笹沼。高強度志向の東京Uにアクセントを加えられる貴重なファンタジスタの一面もあるが、守備ができないと試合には出られないという基準を充たすための努力が報われた。
「前半、相手のコーナーキックが2、3回あり、ファーに流れてアウトするシーンがあったなかで、有利に立てる状況。前半は守備をしていて、ああいう形でゴールに向かってくるボールがすごく嫌だなと思っていたので、とにかく相手の嫌なところに蹴ろう、と。絶対にゴールを狙ったかと訊かれると、そう即答はできないが、ワンチャン入ればいいかなみたいな感じで、とにかくゴールに向かいキーパーの嫌なボールをと思って蹴った」
笹沼はこう語った。ミラクルと言えばミラクルだが、昨年王者の底力と幸運を感じさせる内容であり、シーズン全体を考えても再び東京Uが栄冠を掴むのではないかと思わせるような空気が競技場を包んでいたのは確かだ。「優勝するチームはこういうところを絶対に取りこぼさない」と、笹沼。福田監督も「ここで落としているようなら、昨年行った地決(全国地域サッカーチャンピオンズリーグ)の舞台に戻れない」と試合前に話したという。勝者のメンタリティでゴールと勝利を引き寄せた。
次節は開幕戦で南葛SCに敗れたEDO ALL UNITEDとの対戦。笹沼は「強い気持ちで来ると思う」と警戒しながら「優勝して地決の舞台に戻るというのは絶対的な使命。リーグ戦で勝点を取りこぼさないよう、また練習からやっていきたい」と、気を引き締めた。勝利のあとでテンションが高い。チーム全体がそうなっている。新しい力を得た東京Uが、連覇に向け好スタートを切った。
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