写真:入れ替え戦に勝利しJFL昇格をつかんだVONDS市原。
3年連続でJFL・地域入れ替え戦に臨み、3度目の挑戦でようやく勝利しJFL昇格を手にしたVONDS市原(関東1部/千葉)。入れ替え戦後に取材に応じたクラブの佐藤健代表は「ようやく応援してくれる人たちの思いに応えることができた」と安堵の表情を見せ、JFLの戦いに向けては「1年でJ3、Jリーグ参入を目指したい。サッカーだけでなく魅力あるクラブにしていきたい」と語った。
── ようやく昇格を決めた。今の気持ちは。
「一番はホッとした気持ち。やはり過去2年間あと一歩のところで悔しい思いをしてきたし、自分個人としても選手時代の2017年に市原での決勝ラウンドで3回PK負けをして3位で昇格できなかった。あの時の悔しさは代表になった今でも忘れたことはないし、この2年間のことも含めて自分自身は責任を感じながら仕事をしてきた。正直、すごく嬉しいというよりかは本当にホッとした、ようやくサポーター、パートナー企業の方々の思いに応えることができたという思いでいる」
── 昨年宮崎で入れ替え戦に敗れてからのこの一年はどんな取り組みをしてきたか。
「事業面としてはサッカーになるので、JFL昇格というものをマストにやってきた。経営面に関しては市原臨海競技場の指定管理者を取り、スタジアムを改修して、よりよい環境で皆さんに観戦してもらう、快適に使用してもらうことを並行しながらやってきた。トップチームに関してはこの一年間を振り返ると本当に苦しくて、夏場のところで勝ちが得られずリーグ戦も残り数試合というタイミングで監督交代という決断をした。伊澤前監督は自分が選手時代のコーチでもあったし一緒にずっと戦ってきた。本当に難しい決断ではあったが、そこは自分が決めたし、前監督の思いも忘れず今の向山監督に託した。
その中で迎えた全国社会人大会も決して楽な試合はひとつもなかったが、監督、スタッフ、選手が同じ方向を向いて、一戦ごとにチームがまとまっていくのを感じることができた。本音を言えばそのあとの地域CL決勝ラウンドでは開催地、地元・市原での優勝、自動昇格を決めたかったが、そんな簡単に思い通りに昇格できないのがこの大会ということは全員がわかっていたし、その覚悟を持ちながら今日の入れ替え戦に臨めた。本当に一戦一戦真面目に誠実に向かっていくというのが最後に実った一年だったと思う」

サポーターとVONDS市原の選手たち。(佐藤代表は後列左から2人目)
── いよいよJFLに臨むが意気込みは。
「今日の入れ替え戦に勝って昇格したというのはあるが、振り返るとそう簡単にこの昇格をつかめたクラブではないし、色々なことがあり、色々な思いがあってそれを成功に変えてきたクラブ。やはりJFLの中では16番目のクラブになるし、チャレンジ精神を持ちながら1年でJ3、Jリーグ参入を目指してやっていきたい」
── 成績面以外でJリーグ参入の障壁になるものは。
「平均入場者数2,000人以上、年間入場料収入が1,000万円以上が条件にあるので、その数字をクリアしなくてはいくら1位になっても昇格できない。そこはクラブとしてもしっかり昇格を見据えながらやっていかなくてはいけないところ。ハード面、スタジアムに関しては市原臨海競技場で問題ない。今後J2に行くというところでも改修工事を進めていくことになっている」
── JFLというステージでどんなVONDS市原を見せたいか。
「見ている人に活力を与えていきたい。もちろん我々はサッカークラブなので、サッカーで結果を残し、皆さんと非日常的な熱狂を味わってもらうことも大事。でもまずは我々が誰のために、何のためにプレーするか、誰のおかげでクラブは成り立っているか。今日もこうやってたくさんの方々が応援に来てくれたし、全社の青森、それに地域CL1次ラウンドの高知の時も本当にたくさんの方々が来てくれた。そういった人たちに活力、生きがいを与えていきたい。そして子どもたちの憧れ、夢となれるように選手たちはプレーでも、プレー以外のところでも見せていかなくてはいけない。そのためにも地域貢献、社会貢献活動には積極的に参加させてもらっているし、サッカーそしてサッカー以外の両輪を走らせながら魅力あるクラブにしていきたい。市原市をもっと盛り上げていきたいと思う」
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