東京U、前節負傷の新明が2得点に絡む活躍
写真:後半にドリブル突破からPKを獲得する新明。
東京ユナイテッドFCは7月11日、今シーズン後半戦のスタートとなる関東サッカーリーグ1部第10節に臨み、SHIBUYA CITY FCと対戦。3-0の勝利を収めた。12日開催の4試合に先駆けて3ポイントを獲得、首位の東邦チタニウムにプレッシャーを与える結果だった。
関東1部SHIBUYA 0-3 東京U
互いにカードを切った後半、自慢の体力で終盤優勢
開幕戦と同じSHIBUYAとの対決。監督交代を機に逆襲を図る難敵相手との一戦は、前半45分間に関しては拮抗した内容となり、0-0で後半に折り返した。曇天による梅雨の涼しい気候が続いていた7月上旬が過ぎ、蒸し暑い環境ながら、互いに守備意識が高く緊張感のある好ゲームだった。照明が入り始めたのは前半開始から10分が過ぎた辺り。宵闇に包まれ少し涼しさが感じられるようになってきた後半、スコアが動いた。
SHIBUYAは後半開始からピッチに入ったMF本田の奮闘もあってチャンスをつくるが、この時間帯を耐えた東京Uは、同じく後半開始から出場のFW新明を核としてペースを握り、そして後半15分以降に順次4人を変えると、終盤の10分間で3得点を挙げ、勝負を決めた。
もともと体力自慢の東京Uは後半に強い。だが、その強度の高さのみならず、この日は新明の支配力が印象的だった。後半34分、右からの外回しによる、パスをつないでのカウンターの形となった1点目の場面では、新明がラストパスのFW高木に丁寧なボールをグラウンダーで送りFW岡田のゴールをお膳立て。そしてDF弓氣田の左スローインから誘発したオウンゴールによる2点目ののち、後半44分には新明が倒されて得たPKを自ら決め、ダメ押し。結果を出した。
「(MF和田)悠汰からあそこにタテパスが入ると思ったので受けに行ったら、もうトシくん(FW高木)が前を向いて走っていた。あとはトシくんに頼むという感じでパスを出したら(岡田)遼平くんが決めてくれた」
新明はこう1点目を振り返った。おそらくはトレーニングで培ってきたボールの動かし方が出てスムーズに相手ゴール前へと到達したのだろう。高木との元ジェフユナイテッド千葉ラインが活きて右サイドを突破し、歓喜を生んだ。
この場面にかぎらず、新明が間に入って受けタメをつくり、周囲と連携して起点となるシーンは多かった。平松、笹沼のボランチ陣が安定しているのもさることながら、前目の位置で新明が10番的なプレーを継続していることも今シーズンの特長だが、その武器が目に見える形で効果を発揮していた。
「受けるところはいつも通りに自分の仕事と思っている。あとはもっと点を決められるように頑張っていきたい。(自己採点は?)採点的には満点ではない。チームを勝たせる選手になっていきたい」
とはいえ、スコアの上でも精神的にも優位に立った状態でのPK成功は見事だった。これで流経大ドラゴンズ戦のハットトリックを含めて今シーズン6得点。GKの逆を衝く格好になったPKについては「蹴る前にコースは決めていた」という。「2点リードのなかで、プレッシャーがないなかで蹴ることができた。落ち着いて流し込めた」と、新明。もし相手GKがボールと同じ方向に反応していたとしても決まっていたかもしれないと思える精度があった。
コンディションは決して良いとは言えなかった。前節に鼻を負傷し、フェイスガードを着けての出場。今週立ち上げの時点では全体練習に参加できていなかった。
「接触ありの練習は金曜日から。コンディション的には厳しかったけれど、結果として活躍できてよかった。本当はスタートから出たかったが、ゲームチェンジャーとして入ったなかで、自分の仕事はできたのかな、と」(新明)
走り、闘うベースに巧さというアクセントを加えつつある新明。その力が苦境をバネに開花したかのようなプレーぶりだった。
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