早大3戦目で初勝利 後半4点逆転勝ち
写真:後半にPKを決める早大の谷口。
東京1部早大ア式FC 4-1 PHOENIX
冒頭つなぎのミスで失点も後半挽回
雨でスリッピーなピッチ、そして立ち上がりの時間を考慮すると、シンプルなクリアでも良かったような気もするが、早大のボールを大切にするビルドアップのこだわりが裏目に出た。開始4分、敵のプレス回避を試みたGK宮地の縦へのショートパスが狙われ、ボランチの常森が受けたところで奪われ、すかさずPHOENIXの古川に蹴り込まれた。以降、1点を追いかける前半はピッチの影響もあり、本来のパスのつながりは途中で途絶え、シンプルに引いて奪って前へ出るPHOENIXを攻略できなかった。
後半に入り、64分に左からのCKを途中出場のFW正垣が押し込んでようやく同点に追いついたが、前半に先制されて後半に追いつくというここまでの流れは前節1-1のドローに終わったKOREA戦と同じ。引いた相手に次の1点が取れるかどうかがカギだったが、そんな不安はすぐに払拭された。
同点からわずか3分後、ずるずるDFラインが下がる相手にエリア手前でスペース、時間をもらったMF増川が右足できれいにミドルを突き刺した。
あとは前へ出ざるを得なくなったPHOENIXの攻守のバランスの乱れを突き、追加点を仕留めていくだけ。79分にはエリア内で正垣がつぶされて得たPKを10番谷口が決めて3点目を奪い、終了間際には増川のアシストから青柳が決めてダメ押しの4点目。後半に〝らしさ〟を披露し、早大が3戦目でうれしい初勝利を手にした。
もっとも「(関東)昇格」を目標に掲げるチームからすると、昇格組との開幕3連戦で1勝1分け1敗の勝ち点4という出来は本意ではないはず。本来は勝ち点9をもくろんでいただけに主将の谷口は「もう負けられない状況。そのプレッシャーを力にかえて全勝するつもりでやりたい」。初勝利にもホッとした様子はなく、むしろ語気を強めていた。
東京都社会人サッカーリーグ1部