法政大、明治大破り6年ぶり天皇杯へ 2-1勝利
写真:法政大学が明治大学を2-1で破り優勝を決めた。
天皇杯東京都代表を決める東京都サッカートーナメントは10日、北区・味の素フィールド西が丘で大学生同士による決勝を開催。法政大学(関東大学2部)が明治大学(関東大学1部)を2-1で破り、2006年以来となる3度目の優勝、2019年以来となる天皇杯出場を決めた。
法政は前半に小池直矢、相澤デイビッドが得点を挙げ、後半早々にPKで1点を返されたが、2-1で逃げ切った。天皇杯1回戦では群馬県代表(ザスパ群馬-上武大学の勝者)と戦う。
明治相手に自らのサッカーで勝負 ボール動かし、相手動かす
最初のビルドアップのミスでやられていたら、逆の展開もあったのでは。法政は立ち上がりに2回ほど自陣からの組み立てでミスが発生。ボールを大切にするチームにありがちなヒヤリとするシーンだったが、それをしのぐとすかさず電光石火の先制点を挙げた。8分、右サイド深くをロングボールで突き、小湊が一旦下げて松村がクロス。相手の押し上げるDFラインと入れ替わるように突っ込んだMF小池が先制のヘッドを突き刺した。
法政にとって相手の明治はカテゴリーとしてはひとつ上。それでも柳沢監督は「同じ大学生との対決で負けてはダメ。自分たちのサッカーをやるだけ」と相手に関係なく、ボールを大切にする自らのサッカーをそのままぶつけた。明治をショートパスでおびき寄せ、そこでサイドに展開、裏に展開と、幅と奥行きの使い分けが絶妙で、23分にはカウンターで再び右奥を突くと、折り返しをFW相澤が蹴り込んだ。
2-0で折り返した後半は3枚替えで巻き返しを図る明治に、開始2分にPKで1点を返されたが、焦ることなく前半同様に丁寧にボールを動かした。明治の激しい前からのプレスに困ったときは、前線に大きく蹴り出せば、それを長身のFW相澤が競って、収めてくれるから最後までピンチはあったものの相手に主導権を渡すことはなかった。
法政にとって天皇杯出場は2019年以来の快挙。当時の天皇杯では2回戦でJ2の東京ヴェルディに勝ち、3回戦ではJ1・ガンバ大阪を破る快進撃を見せた。柳沢監督は「試合前にモチベーションビデオで当時の映像を見た。選手もJリーグのチームと戦うイメージを持って戦ってくれていたと思う。天皇杯ではまたプロのチームと戦いたい」と選手たちの頑張りをたたえ、天皇杯を見据えていた。
一方、2年連続の天皇杯出場を逃した明治の池上監督は「法政さんとのクオリティの差が出てしまった。後半立ち上がりに1点を返して、行けるかなと思ったが、相手に守られたというよりうちのクオリティ、崩していながら最後のシュートが枠にいかなかった」と敗戦を悔やんだ。
東京都サッカートーナメント 決勝
- 明治大学 1-2 法政大学
【得点者】
8分 小池 直矢(法政大学)
23分 相澤 デイビッド(法政大学)
47分 林 晴己(明治大学)
【ゲームハイライト】
・明治大学 1-2 法政大学
・南葛SC 1-3 明治大学
・東京23FC 2-4 法政大学
大会日程・トーナメント表
・第30回東京都サッカートーナメント