VONDS、堂々5連勝 後半「迷い払拭」強さ前面
写真:勝利を喜ぶVONDSの主将DF渡辺。
前半は南葛が攻勢、後半はVONDSが反転攻勢。互いの意地と流儀がぶつかり合った90分。だが、終わってみれば完全アウェーの地で、逆転勝ちで勝ち点3を持ち帰ったのは王者・VONDS市原。改めてその強さを見せつけた。
南葛の迅速で滑らかなパスワーク、そこにドリブルも交える攻撃に前半は終始後手に回った。「もちろん想定はしていた」という伊澤監督だが、それ以上の精度とスピードを見せつけられ「選手の中に迷いが生じていた」(監督)前半の45分間。シュート数は南葛の9本に対してVONDSは0本と完敗の内容。
だからこそハーフタイム、後半からはその「迷い」の払拭に取り組んだ。監督は予定より早く、後半冒頭からFW加藤、MF水野を投じる2枚替えを決断。ハーフタイムに選手たち自身が「ここからが本当に強くなれるかどうか。JFLに昇格するチームになるんじゃないの」そういったイレブンの掛け合う言葉も、監督の逆転しに行く戦いの決断を押したのだろう。
後半は攻守に一体感が芽生え、見違えるように出足の一歩が鋭くなり、奪って前へ押し込む、放り込む。狙い通りに得意のセットプレーから53分にFW加藤、65分にDF藤嵜が頭でねじ込んで一気に逆転に成功。南葛ほどの華麗さはないが、ゴールへ一心に向かう力強さ、これはこれで美しい。そして終盤、大声援を受ける南葛の猛反撃を浴びながらも、劇的な展開にはさせないVONDSの堅守は変わらず。
「去年からだいぶメンバーが変わったし、今日も満足できる試合結果ではなかった」とゲームを振り返った伊澤監督。
おそらく今年もしたたかな戦い方は変わらない、華やかな勝利は少ないかもしれない。それでも王者は際どい接戦をこうやってものにし、今季も勝ちながらその強さを積み上げていくのだろう。
関東サッカーリーグ
【関連記事】
・関東1部 南葛は首位攻防戦で敗れる
・南葛、前半の姿勢を貫けず逆転負け
・後半失速「自分たちの距離が遠くなった」MF佐々木
・【ハイライト】南葛SC 1-2 VONDS市原
