東京2部2ブロックは明治学院が優勝 4年ぶり1部復帰へ
写真:明学は終了間際に松尾が決勝点を奪い優勝決定。
東京2部2ブロックで首位に立つ明治学院スカーレット(明治学院大)は26日、2位三菱商事との直接対決を1-0で勝利。勝ち点を31に伸ばして2試合を残してブロック優勝を決めた。来季は4年ぶりに1部復帰となる。明治学院の今季のここまでの成績は10勝1分けで、残り2試合は消化試合となりTFSC、OLIVASと戦う。敗れた三菱商事は勝ち点23で3位に後退となった。
勝利が優勝条件 終了間際に松尾が決勝点
1、2年生が主体の若い明学とあって、「勝てば優勝というプレッシャーが少なからずプレーに影響した」と廣本監督。雨で濡れたピッチの影響もあっただろう。3人目の動きなど、チャンスの匂いが漂う場所に味方が走り込んでいながら、そこへのラストパスが通らずシュートを撃てない。何より前半は三菱商事の堅守の前に、大学生らしいアグレッシブさが物足りなかった。
勝たなければ優勝は持ち越し。ただ、2位三菱商事もここで勝ち点3を挙げなければ逆転優勝は絶望的。互いの勝ち点3への思いが後半はゲームを白熱させ、攻守の入れ替わりを激しくさせた。その攻防を最後に制したのが明学だった。
明学は途中からFW松本が前線中央に入って攻撃の起点を作るなど形は出来つつあった。「三菱商事さんの5枚の守りに対してうちはサイド、幅を使ってクロスをいれる。そこは自分たちの強みでもあったので」とサイド攻撃にかけた監督。
アディショナルタイム4分が表示され、いよいよラスト。敵陣右サイドで渡部が突破を仕掛け、さらにもうひとつ深い右奥へ松本が抜け出たことで、三菱商事のCBを1枚釣り出すことに成功。そのタイミングで手薄な中央に松本がポーンと浮き球を折り返すと、GKの前にサッと現れたFW松尾が頭で流し込んで決勝点を奪った。
試合終了までの残り3分ほどは三菱商事のビッグチャンスが2度。それをCB飯嶌の身体を張ったスライディング、さらにミドルシュートはGK前島が指先で懸命に触れてCKへ逃げるなど優勝への執念を見せた。「自分たちがアグレッシブに戦う分、ピンチも増える。選手たちはそれを理解してGKもCBも最高の準備をしてくれた。逆に自分たちらしさが出せたかな」と監督は頬を緩めた。そのまま1-0で逃げ切り、明学が無敗のまま2試合を残して優勝、4年ぶりの1部復帰を決めた。
廣本監督の話「1部の戦い楽しみ」
「1部のチームと練習試合をさせてもらうこともあるが、やはり2部の試合よりも拮抗した戦いになる。選手個々の成長という意味でも、1部で戦えるのはすごく楽しみだし、彼らを成長させるステージを上げることができたのは良かった。来年になればうちはまたメンバーも入れ替わる。どのカテゴリーで1部の戦いに臨むかはまだわからないが、選手の成長の場として頑張りたい」
東京都社会人サッカーリーグ2部

