ALL ROUNDER 悔やむ初黒星
写真:後半、エリア内に侵入し倒される朝倉。
東京2部2BALL ROUNDER 0-1 明治学院スカーレット
昨季はシーズンを通して4勝のチームが今季は開幕から6連勝。化けた要因を問うても、昨年とメンバーはほぼ変わっておらず、純粋な社会人クラブ。強いて言うなら〝スタッフと選手の距離がより近くなり、チームにまとまりができたくらい〟らしい。
臨んだ大学生との開幕6連勝同士の首位攻防戦は、そのまとまりが攻守においてピッチ上によく表れていた。1人がかわされても愚直に味方がカバーに入り、明学の連続攻撃を粘り強く防ぐ。攻撃はボールを持つ味方を外側から、内側から追い越し、縦に突き抜けて前進。風上に立った後半は前線に長身の石田が入り、高さ、セットプレーの力強さも示した。
悔やまれるのは前半の失点と、後半の決定機。前半のミスによる失点は痛恨ではあるが、誰かを責めるようなチームではないだろう。むしろ試合後まで尾を引いたのは後半14分過ぎに訪れた自陣からのカウンターで得た決定機。相手のCKを防ぎ、そこから朝倉がカウンターで独走し、エリア内に入ったところで明学の田嶋に背後からスライディングで倒された。が、PK獲得を疑わなかった朝倉に主審が下した判定は「ボール」を示すジェスチャーでノーファール。
確かにスライディングの判定は紙一重。ただ、その運も含めてこの日は勝ち切る何かが足りなかったのだろう。開幕からの連勝が6で止まり、真価が問われるのはここから。初黒星と共に、ここで勢いまで止まってしまうのはもったいない。
東京都社会人サッカーリーグ2部