全社開幕、東京23劇的勝利 南葛も初戦突破
写真:東京23は終了間際に神田のゴールで追いつきPK勝ち。
第61回全国社会人サッカー大会は11日、青森県八戸市、十和田市など7会場で1回戦16試合を行い開幕した。東京勢は関東1部の東京23FC、南葛SCの2チームが出場し、いずれも勝利し2回戦に駒を進めた。
同大会3年連続出場の東京23は福井ユナイテッド(北信越/福井)と戦い、2-2で迎えたPK戦で5-3で勝利。22年大会以来2度目の出場の南葛は北海道十勝スカイアース(北海道)と戦い、中村洸太のゴールなどで3-1で快勝した。あすの2回戦で東京23は地元青森のブランデュー弘前(開催地)と、南葛は今季の九州リーグを制したジェイリースFC(九州/大分)と戦う。
そのほか関東勢は関東1部のVONDS市原(千葉)、東邦チタニウム(神奈川)、同2部の東京国際大学FC(埼玉)が勝利。関東1部の桐蔭横浜大学FC(神奈川)、同2部の厚木はやぶさFC(神奈川)は初戦で敗れた。
東京23、終盤2点差追いつきPK勝利
誰が見ても福井ユナイテッドの勝ちゲームで進んでいた展開を、東京23が最後にひっくり返した。相手の福井ユナイテッドは今季の北信越リーグでは勝ち点1差で優勝を逃したが、昨年は全国地域CL決勝ラウンドで3位の成績を収めた確かな実力者。
その相手に開始早々にFKを頭で決められて失点。さらに29分にもCKから連続失点し前半終了時のスコアは0-2。福井の10番北川のプレーを制限できず、北信越リーグ得点王のFW髙貝を起点に力強く攻めてくる相手に停滞感は否めなかった。
あとがない後半も2点を追うための交代、戦術が決してはまっているとは言いがたかった東京23だが、それでも2点差のサッカーは何が起こるかわからない。相手の福井が途中でキーマンの北川と髙貝をベンチに下げるなど、2点リードの緩みを見せたのも追い風になった。最終盤の79分、途中出場の石橋がヘッドで1点を返すと潮目が一気に変わり、アディショナルタイム4分には神田がエリア内で仕掛けてPKをもらい自らが決めて土壇場で追いついた。
迎えたPK戦は、同点に追いついた勢いをそのまま持ち込むように、相手の1本目をGK大滝が好セーブでストップ。キッカーは1人目から誰も失敗せず、5人目の神田が最後にしっかりと決めて5-3で勝利。苦難をチーム一丸で乗り越えてあすの2回戦に駒を進めた。
全国社会人大会 1回戦結果
- FC徳島 1-0 富山新庄クラブ
- VONDS市原FC 2-0 中京大学FC
- 福山シティFC 2-0 VENCEDOR MIE UNITED
- FC延岡AGATA 0-1 東邦チタニウム
- AS.ラランジャ京都 0-2 ヴェロスクロノス都農
- ベルガロッソいわみ 2-0 厚木はやぶさFC
- Cento Cuore HARIMA 5-1 一目千本桜FC feat. S.U.F.T.
- 桐蔭横浜大学FC 0-0(PK2-4)ASC北海道
- FC刈谷 1-0 SRC広島
- 東京国際大学FC 2-1 アルテリーヴォ和歌山
- FC BASARA HYOGO 0-0(PK4-2)コバルトーレ女川
- KMGホールディングスFC 2-2(PK2-4)FC.ISE-SHIMA
- 東京23FC 2-2(PK5-3)福井ユナイテッドFC
- ブランデュー弘前FC 3-1 レベニロッソNC
- 南葛SC 3-1 北海道十勝スカイアース
- 守山侍2000 1-1(PK4-5)ジェイリースFC
大会概要・トーナメント表
【全国社会人サッカー大会】
全国9地域の代表31チームと開催地(青森県)代表1チームの計32チームが10月11日から5日間に渡ってノックアウト方式で優勝を争う。優勝から4位までの条件を満たした(最大)3チームにはJFL昇格をかけた「全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2025」への出場権が与えられる。試合時間は80分で、同点の場合はPK戦で勝敗を決める。
