東京23、地域CLへの道はVONDSに阻まれ終幕
写真:東京23は地域CL出場をかけてVONDSとの一戦に臨んだ。
3位決定戦VONDS市原 1-0 東京23FC
極限の戦い 無念の敗戦も監督「やりきった」
5連戦の最終日、しかもそれがVONDSとの運命の一戦。小松監督は「選手たちは気持ちも体も限界を超えていた」という。満身創痍で勝つには自分たちのサッカーにこだわるよりも、まずはリスクを避け、先に失点しないことを念頭に試合を進めることを選手たちと確認し合った。「どこかで1点が取れれば。もしくは最悪PKで勝てばいい」。そこを拠りどころにしながら前半から歯を食いしばり、VONDSの地上からの攻め、ロングスロー、セットプレー、四方八方からの圧力を耐えしのいだ。
後半は徐々にVONDSもパワーダウンし、東京23の躍動感が芽生え、切り札の神田や石橋らもピッチに投入され、いよいよ勝負の時がきた。が、ここで2年連続JFL入れ替え戦まで進んだVONDSの懐の深さを思い知らされた。
リーグ戦低調時のVONDSなら勝負の行方はわからなかったが、今は去年までの勝負強さが完全に蘇っている。疲れていようが、相手のペースだろうが、ゴールから距離があろうが、ピッチ上のどこからでも最後は魂を込めて一発勝負を仕掛けてくる。71分、決勝点をアシストしたのはVONDS・GK今川のロングキック。それを最後に頭で仕留める途中出場のFW加藤。誰もがわかっているパターンで決めてきた。
試合後、選手たちがリカバリーしているコートで座ったまま呆然としていた小松監督は「選手たちは最後までやりきってくれた。勝てなかったのは僕の責任かなと」とつぶやいた。涙を流す選手たちには「結果は受け入れがたいが、この5日間の取り組み、自分たちが選択した戦い方は決して間違っていなかった。胸を張ろう」と伝えたという。
目標の地域CL出場は叶わなかったが、1回戦から熱戦を演じて全国ベスト4まで駆け抜け、最後は同じ関東、去年優勝を争ったライバルVONDSとリスペクトし合いながらピッチにぶっ倒れるまで戦った。「すべてやりきった」という小松監督の言葉。そしてこの青森での濃密な5日間。それらは必ず、また明日からリスタートされるJFLへの戦いにいきるだろう。
・東京23、VONDSに敗れ地域CL逃す 3位決定戦
・ヴェロスクロノス都農が初優勝
大会概要・トーナメント表
