猛追東京U、小石川で2連勝 2試合連続4得点 関東1部
写真:前半にゴールを決めて駆け出す東京Uの新明。(写真:小林渓太)
東京ユナイテッドFCが猛烈な勢いで首位・東邦チタニウムを追い上げている。8月8日におこなわれた順延分の関東サッカーリーグ1部第8節で東チタに敗れた東京Uだったが、リーグ戦再開後の初戦である8月23日の第13節で桐蔭横浜大学FCに4-0で勝利を収めると、8月29日の第14節では東京23FCに4-1の勝利。勝点、総得点、得失点差といった重要な数字のすべてを改善し、東チタに迫る勢いだ。
関東1部東京ユナイテッド 4-1 東京23FC
ボール握る東京Uの象徴・新明2得点に絡む
なかなか止まない雨に晒されながらの一戦となった東京23戦は開始早々の前半2分にMF笹沼の右コーナーキックをDF吾妻が頭で決めて先制。東京23の出鼻をくじくと以降はワンサイドゲームとなり、前半9分にFW新明の左からのフリーキックにニアでFW藤が触り逸らせたボールをDF吾妻が押し込んでまたも得点を挙げると、前半36分には藤のパスを受けた新明が右足で決めて3点目。さらに前半39分、相手陣に押し込み多くの人数が殺到する状況をつくると、そこに後方から入ってきたのはサイドバックのDF弓氣田。左足で枠内に撃ち、4点目を決めた。
しかし好事魔多しというべきか、一瞬の隙が生じる。後半7分、治療で弓氣田がピッチの外に出て一人少ない時間帯に、新明が蹴ったフリーキックから始まるプレーに対して東京23がカウンター。人数が足りない東京Uはリスクマネジメントが十分ではなくMF平松が戻るも途中出場のFW梶原に決められて失点。3点差に迫られた。
だが闘気がほとばしる東京Uは東京23のその後の猛攻を耐えただけではなく、自分たちでボールを動かし何度も相手陣へと進入、最後まで5点目を狙い続けた。相手を圧倒しようという心構えがそのままあらわれたかのような戦いぶり。東京Uは強さを見せつけ、貴重な勝点3を手にした。唯一、不覚をとった場面について、フリーキックを蹴った新明は次のように振り返った。
「葵(弓氣田)がいない中でのフリーキックだったので、自分としては(得点を狙って)蹴るよりも、つないで少し時間をつくったほうがいいかなと思ってゴールキーパーに戻した。みんなといっしょの考えにしておけば失点はなかったのかと思うと、自分のせいというところがあると思う。そこは今後しっかり合わせられるようにしていきたい」
弓氣田が戻るまでの時間を稼ぐために全員でボールを保持しようという意図だったが、それはチームメイトに伝わらず。GK高橋に預けてのサインプレーであるかのようにも映る形でゴールを狙い、カウンターを受けることになってしまった。一種のコミュニケーションミスだが、失点がこれだけという辺りにチーム状態の良さがうかがえる。
合宿の成果でチーム力が向上、闘う気持ち浸透
「2泊3日で群馬に行って、合宿をさせてもらって。試合の次の日(第8節翌日の8月9日)からだったのでそれほど上げることはできなかったが、確認が必要なこととか、ちゃんとやれるところはあり、いい合宿になったと思う。ご飯の雰囲気もよかったですし、NAKAMARS(ナカマーズ)のみなさんたちも来てくれて、一体感は増したのかな、と」(新明)
弓氣田の頭から向かっていくような跳ね返し、吾妻の強烈なボール奪取などディフェンス陣のやる気もさることながら、どちらかと言えば巧いタイプのMF笹沼までがボールに対して顔から突っ込んでいくプレーを見せ、全員で闘うところはまさにここまでの取り組みの成果かもしれない。「(笹沼)航紀も最初はどちらかいうと足先でプレーする選手だった。でも平松選手から伝染したのか、彼も戦うようになって、チームとしてそういうところのアベレージを全体で上げていければいい」と、吾妻。この2連勝は決して偶然ではなさそうだ。
チーム状態の良さはボール保持時にもうかがえる。とにかくボールと人がよく動き、相手陣に押し込むことができる。ここに笹沼や新明といった技巧派の貢献がある。巧さと強さの融合だ。「練習からやっている形で点を決めたり、攻撃ができているところはある」と、新明は自信をのぞかせた。
2点目の起点となり、3点目は自ら決めた新明だが「あと2点、3点獲りたかった。個人としても得点を狙っているので、もっと獲っていきたい。優勝を狙っているし、地域チャンピオンズリーグも狙っている」と、どん欲だ。眼の前の一戦一戦に勝っていけば、最後に何が起こるかわからない。そう思わせるような、圧倒して勝つ強さを見せた東京Uだった。
【関連記事】
・DF吾妻が2得点の活躍 守備でも貢献
関東サッカーリーグ
