アローレ、東京海上破る 開幕5戦無敗
写真:後半に先制ゴールを決めるアローレのFW鈴木。
東京1部東京海上 0-2 アローレ
強風でも実力発揮 耐えて後半2点
強風の前半、風上のエンドを選んだのは東京海上。多少つなげる場面でも最終ラインはシンプルに蹴り返し、リスク回避をしながらゴールに向かって圧力をかける戦術は理にかなっており、実際に東京海上は追い風の恩恵を受けながら決定機も作り上げた。
とはいえ、どんなピッチコンディションであろうとサッカーはボールを扱う競技なわけで、最後にはその技術がものをいう。DFラインからのクリアひとつとっても単純に前に蹴るのか、味方につなぐのかはさじ加減。ニ度、三度あった前半のゴール前の決定機を東京海上はFW香山、藤沢がコントロールしきれなかった。
対してアローレは苦しい前半を無失点で耐え、風上に立った後半にしっかり2点を挙げた。前節セルベッサと0-0で引き分けてからのこの1週間は「最後のゴール前、決めきるところにフォーカスして準備をしてきた」と森田監督。当然、決める前段階の崩し方も含めて積み上げてきたのだろう。
59分、左サイドで複数人が連係、追い越しの動きで幅と深さを取り、SB長井が極上のクロスを上げると、FW鈴木がDFの背後から力強くヘッドを叩いてネットを揺らした。さらに押し込み続けた81分にはエリア内のボールを拾った可児が、小刻みなドリブルから追加点をもぎとり勝負を決めた。
風下の前半を無失点で耐え、風上の後半に点を取ったアローレ。逆に点が取れず、点を取られた東京海上。ここまで3勝1分けのアローレと、2勝2敗の東京海上の現状がそのまま表に出た結果となった。
通算成績を4勝1分けとしたアローレは開幕からの無敗を維持。森田監督はここまでの結果に満足しつつも「チームとしても個人としても、もう一つ突き抜けるものが必要」と言い、「次に向けてまた課題を修正するサイクルを繰り返しながら、個人とチームを成長させていきたい」と話した。
東京都社会人サッカーリーグ1部

