東京ベイはようやく初勝利
写真:ゴールを決めて笑顔を見せる東京ベイの林。
東京1部三菱養和 1-5 東京ベイ
5発快勝も主将村田はまだ手探り
東京ベイは開幕戦に敗れ、以降は2-2と勝ち切れない戦いが3回連続で続いた。4試合を終えて未勝利、勝ち点3という結果は、過去にJ1経験者もいるチームからすると、当初想定していたものにはほど遠いだろう。ここにきて見つめ直したのは「自分たちが目をつぶってきたところ」と主将の村田はいう。「それがウィークポイントになって最後にやられたり、攻め切れなかったりした」。要は相手どうこうの前に目を向けるのは自分たちということ。
8分、いきなり結果が出た。左サイドでボールを奪ってから芦刈がドリブルで持ち上がり、ラストパスを古澤が蹴り込んだ。しかし、先制点以降のしばらくの時間は若干手綱が緩んだような戦い。三菱養和にクロス、CK、FKで押し込まれそうになる。決して崩されなくてもチャンスを与えて失点したのがこれまで。
それをこの日は瀬戸際で踏ん張ると、再び攻撃のスイッチが入った。33分に古澤がこの日2点目を手際よく奪い、44分には中盤でボールを奪ってからの速攻で林が仕留め上げ、前半のうちにこれまで難題だった3点目もついに挙げた。
後半も開始3分に村田の右から放り込んだFKを林が相手のCB明石に競り勝ち4点目。こうやって個のつながりで点は取れる。終盤にも福島が相手DFラインの裏でロングボールを引き取り、右足で豪快に決めて5点目を奪ってみせた。
最後の最後には三菱養和のFW木村にCKからヘディングで叩き込まれて余計な失点もしたが、それでも村田は「全部がよかったわけではないが、取り組むべきことにチャレンジしてそれがうまく回った部分がある。だから最後に失点はしたが、5点とれたと思う」。
これまでとは違う、目に見える劇的な変化があったとは思えない。ただ、ピッチの中では少なくとも誰かがどこかで意識を変え、プレーに変化を及ぼしたのだろう。そこに村田は初勝利以上の手応えを感じている様子だった。
東京都社会人サッカーリーグ1部

