TOKYO2020、アローレに3点快勝 関東大会進出決定、自力優勝も王手
写真:アローレを下し首位に立ったTOKYO2020。
MATCH REPORT後藤 勝
<東京1部:TOKYO2020 3-0 アローレ>
10月12日、TOKYO2020は埼玉県・レッズランドでアローレ八王子に3-0の勝利を収め、残り1節の時点で東京都社会人サッカーリーグ1部単独首位に浮上するとともに、関東社会人サッカー大会進出を確定させた。最終節に勝てば無条件で優勝となるTOKYO2020には、自力優勝のチャンスが出てきた。
終わってみれば年間を通した実力差があらわれる結果となった。序盤はゴールキーパーから長いボールを蹴ってくるアローレの攻撃に苦しめられた2020だが、試合全体としては両ワイドがしっかりと幅をとって左右に揺さぶり、中央ゴール前に多くの人数が入ってくる、現在採用しているフォーメーションの利点をそのまま活かしたような攻撃を徹底、複数得点を挙げた。
前半の途中まではほぼ互角。しかし前半30分前後辺りから2020のペースとなり、サイドからいいボールが入り始める。そして前半34分、右クロスが入ったあとの展開でMF田邉が先制点を決めた。
「ペナルティエリア内、ゴール前で落ち着いて焦らずにひとつヨコパスが入った。自分は合わせてゴールに入れるだけだったが、そこで全員が一息つけた。敵が一番多くいる場所で落ち着いてプレーできたことが先制点につながったと思う」
この1点でいわゆる“ケチャップの蓋”がとれた2020は前半47分と後半33分にFW麻生が追加点。後半22分にはアローレに退場者が出たこともあり、相手に反撃の機運を与えないまま試合を終わらせることが出来た。ただ目先の結果に囚われずより高い質を目指すMF田邉は勝利の喜びもそこそこに、この日の内容を次のように反省していた。
「うまくやれたところと、時間帯によっては相手のペースになってしまったところがあった。うまく出来たところは自分たちでしっかりと評価して、うまく出来なかったところはこれからもっと自分たちの時間帯を増やしていかないと、次のステージでは勝ち上がっていけないと思う。今日の結果に満足せずに、自分たちの足もとをしっかりと見て練習からやっていこうと思う」
うまくいかない時間帯が生まれた要因はアローレの攻め方のみならず、自分たちの側にもあった。
「クリアひとつをとっても味方に渡すのか、つなげるとことつなげないところをどう判断するのか、そうした一つひとつのプレーの選択の結果、ネガティブなプレーになってしまったら相手のペースになってしまう。ミスはあると思うが、ポジティブなミスは許容して、積極的に前向きにプレーをしていくことで、自分たちのプレー時間を増やせると思う」
関東大会、そして関東リーグを見据えると、より質を向上させていく必要がある。リーグ優勝がかかった最終節も、その意味では通過点。「やることは多分変わらないと思う。自分たちが今までやってきたことをチーム全員で発揮して、それにいい結果がついてくればいいと思う」と、田邉。自然体でタイトル獲得、そしてさらに上の高みをめざす。
(後藤勝)
・アローレ、関東大会進出の可能性が消滅 上位相手の戦いが課題
東京都社会人サッカーリーグ1部
